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てっしゅう
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官能小説「美那子」 接点 一話

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「そんなことか、その子の親に話して負担してもらえばいいんじゃないのか?秘密に中絶するなんて絶対にダメだよ。それにまともな産婦人科は取り合わないよ」

「その子はお父さんが大きな会社の社長さんだからバレたら退学になるって言うの。みんなと会えなくなるのが辛いって」

「自業自得だよ。身勝手なことして妊娠したんだろ?高校二年生で避妊も解らないようじゃ仲良くする資格ないよ」

「そんなこと言ったって、女は相手任せになるんじゃないの?ピルでも飲めってお兄ちゃんは言うの?」

「違うよ。妊娠することが判っているのにしちゃうっていう事がダメだって言っているんだよ。女の子なんだから安全な日とか、最後まで許さないとか、好き同士だからといって何しても良いっていうことにならない」

「男の子ってみんなお兄ちゃんみたいじゃないよ」

「だったらもっと気をつけないといけなかったんじゃないのか?」

「もういいよ。バイトしないから。訳言ってお母さんに貸してもらう」

「話すのか?」

「それしかないでしょ。お金都合つけるって約束したんだから」

「親には言うな。余計な心配かけるぞ。約束してくれないか、2万円分働いたら辞めるって」

「ええ?許してくれるって言うの」

「おれが貸してもいいんだけど結局は同じことになるからやめておく」

「いいよそんなことしてくれなくても。あそこのコンビニなら時給が750円だから、一日4時間で3000円になる。一週間で目標額になるから大丈夫だよ」

「そんなに短い時間だけっていうのも採用されないぞ。せめて一月は働かないと迷惑だよ」

「じゃあ、一日の時間を短くして一月働く」

美那子は面接に出掛けて、その場で採用された。
一月しか働けません、とは言わなかった。
周りの工場などではブラジル人やイラン人などが働かなければやってゆけないほど、人手不足になっていた。特別変わっていなければほとんどバイトぐらいなら申し込んだ時点で採用となった。