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てっしゅう
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「美那子」 初体験 二話

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不幸なのか、そうではないのかは神のみぞ知るのだろう。
美那子にとって思いがけない瞬間と遭遇する。

残暑が残る9月の日曜日。秀一郎がアルバイトに出掛け、両親が親戚へ出掛けている時間に美那子は自分の部屋であることを始めようとしていた。
静子に教えられて興味を惹かれたのだ。
シャワーを浴びてきて清潔にした自分の陰部を弄ぶという事だった。

目を閉じて気持ちを無にして、バスタオルを外してベッドに横になり、
恐る恐る右手の人差し指をまだ薄い茂みの下の方へ押し当てた。
静子からは濡れてくるからそうしたら指をゆっくりと挿入すると、しばらくしてすぐ上の方に感じるところがあるから、そこを擦るとたくさんお汁が出てくるよと聞いていた。

息を整えてゆっくりと敏感な先っぽを刺激するが、濡れるという感覚には及ばなかった。
動かしていた指を少し下にずらして中へ入れようと試みたが、痛みが来てやめた。
気持ちが中途半端だったので、もう一度シャワーを浴びてリラックスさせようと、バスタオルだけで浴室へ向かった。

秀一郎はバイト先からいつもより一時間ほど早くに帰ってきた。
理由はシフト表にミスがあり、交代の社員が早めに出勤してきたからだった。
何処に立ち寄るでもなく真っ直ぐに自宅へ戻り、玄関を開け「ただいま~」と妹に声をかけた。

返事がない。そのはずである。
居るはずなのに変だと思った秀一郎はトイレとバスルームの方へ歩き出した。
兄が帰ってきたタイミングを知らずにシャワーを止めて、バスタオルを巻いて浴室から出てきた美那子は、自分を探しに来た兄とばったりと向き合ってしまった。

驚いて手の力を抜いてしまったことで、しっかりと巻き付けていなかったバスタオルがはだけた。

「美那子!」

「お兄ちゃん!」

子供のころよく一緒にお風呂に入っていたとはいえ、うっすら黒く見える陰部からは、大人の色気が出ていた。胸はずり落ちようとしているバスタオルをぎゅっと押さえつけているので見えない。
頭隠して尻隠さずといった様相で二人は動けなかった。いや、動こうとはしなかったのかも知れない。

数秒が流れた後に、秀一郎は背を向けた。
そして、「ゴメン」と小さな声でつぶやいた。

普通なら女の子は恥ずかしくてうずくまるか、後ろを向くか、浴室に飛び込むかするのだろう。美那子は何を思ったのか、そのまま秀一郎の背中にしがみついた。
まだ少し濡れている身体のまま。

「お兄ちゃんのことが好き・・・ずっと、ずっと前から好きだった。美那子のことはどう?」