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藍城 舞美
藍城 舞美
novelistID. 58207
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Queen Day

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 サラが身に着けているブローチが突然、スカイブルーの柔らかな光を放った。これには、その場に居た全員が驚いた。そして、彼女は星くずのような光に包まれた。
 その2、3秒後に光が消えると、サラの服装が全く変わっていた。胸元はほぼ四角に開き、袖は途中から深い赤色で、所々金色の腕輪をしているような模様のある真っ白なドレスを着て、頭にはスズランの花冠をかぶっていた。
「すごいわ…!何だか夢を見ているみたい」
 美しい女王のようなサラの姿を見て、3人の「騎士」と1人の「王子」は息をのんだ。
「うわぁ、本当にきれいだよ、母さん」
「まるでシンデレラだな」
「何て豪華なんだ。今日にぴったりの服装だね」
「よし、早速フォトセッションだ!」
 「カメラの騎士」ジミーの一声で、LBはその準備に取り掛かった。

 彼らは、座っている姿や立っている姿のサラのソロショットや、彼女を中心にしたグループショット、母子のツーショットなどを撮った。ジミーのおかげでフォトセッション中は、5人とも笑顔が絶えなかった。

 最後に、LBは元リーダー・ティムの遺作で、歌詞とメロディーの美しさゆえに関係者やPEARL(LBはファンをそう呼んでいる)の間で「聖歌」とまで呼ばれるミディアムナンバー「FOUR SEASONS」をサラの前で演奏した。ライブで歌われることの少ないレアチューンを間近で聞くことができて、彼女は感激した。


 この日は、サラにとって生涯忘れられない誕生日となったことだろう。
作品名:Queen Day 作家名:藍城 舞美