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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「新恋愛病院・不倫病棟」 第八話

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「それはアウトね~お母さんとイイことしておきながら、そのあとですぐ違う女に電話をするだなんて。メールかラインを見て連絡をしないといけなくなったから、トイレに行くと言ってベッドから離れたのね。何も知らないお母さんが気の毒に思うわ」

「母は、彼のことが好きなんだと思います。解っているから教えることをためらいました。こうして口を利かずにいると、きっと母は私が彼のことを嫌っているんだと考えると思ったんです・・・それで・・・ゴメンなさい、酷いことをしてしまいました」

夕美はそう話すと泣き出した。
里紗は何という母親思いの娘なんだろうかと感動で涙が出た。

「ねえ、お母さんに全部話そう・・・あなたの今の思いを伝えればよりお母さんと強い絆で結ばれるって里紗は思うよ」

「はい、そうします。里紗さん、今日は本当にありがとうございました。心が晴れる気がします」

「あなたは誰にも負けない素晴らしい優しさと頭の良さがある。それに美人だし、きっと最高の彼が見つかるって思うから、今から女を磨くのよ。人は、いや、女は見た目が100%よ」

「見た目が100%?・・・私は里紗さんのような美人で素敵な女性になりたいです」

「本当?嬉しいわ。きっと大丈夫よ、あなたなら出来る。ねえ?彼はいるの」

「ええ、彼?・・・いません」

「じゃあ、バージンよね?」

「はい。」

「大切にするのよ。安売りをしてはダメ。身体目的の男は多いからよく見極めて許さないといけないわよ。私みたいにダメな男と結婚すると離婚しちゃうから」

「そうだったんですか?今回のことで男性への思いが変わりました。私は外見じゃなく本当に私のことを愛してくれる人と結婚したいです」

「うん、それがいいわね。じゃあ、お母さんに話そうか」

母親の美沙子は聞き終えると夕美を強く抱きしめて、何度も何度もありがとう、愛しているよと泣きながら言っていた。
母と娘っていいなあと里紗は思った。
再婚はしたくないけど、子供は欲しいと帰り道で考えるようになった。

「先生、今日は心から夕美さんの言葉に感動しました。娘ってあれだけ母親のことを思えるんですね。自分にもあんな娘がいたらって涙が止まりませんでした」

「里紗くんが話したから、娘さんも心を開いたと思うよ。キミにしか出来ないことだって私も早奈枝くんも感じているよ。これからも若い女性の気持ちを解きほぐす看護士で頑張って欲しい」

「はい、ありがとうございます」

鉄男は今回の往診で里紗にも二重丸を出した。
なかなか滑り出しの良い恋愛病院の二人の看護士の活躍であった。