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社会に不適合な二人の

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本屋のアルバイトのお金の話


 私が今アルバイトをしているのは本屋です。
 某地方チェーンストア系列の書店の更にフランチャイズと言う、良く分からない立ち位置の本屋のアルバイトです。

 その本屋のアルバイトの給与は、基本給が750円です。
 ちゃんと仕事を覚えて1年ぐらいすれば給与が10円上がります。
 更に重要な仕事が出来るようになると、もう10円上がりました。
 そういう理由で、あるとき給与が770円になったのですが、それから1年ほど立った頃、急に店長から呼び出されました。

 何かと思ったら、
「給与を10円上げられてないままだった。」
 と笑って伝えられたのでした。
 差額分は、その後支払っていただいたのですが。

 何が情けないかと言えば、それに私は全く気がついていなかったのです。
 時給と時間をちょっと計算すれば直ぐに分かるのですが、1年以上も疑問も持たずに受け取っていました。

――――
[本屋]…欲しい物は大体ここにある。
[本屋のアルバイト]…本でキャッキャアハハしてるのにお金が貰える不思議な仕事。多分ろくな死に方しない。


作品名:社会に不適合な二人の 作家名:春川柳絮