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カクテルの紡ぐ恋歌(うた)Ⅷ

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「それでも、直轄チームのほうがいいんですか」
「?」
「うちの仕事は部内調整がほとんどです。英語を使う機会なんて、横田(在日米軍司令部)とのやり取りぐらいしかありません。残業も結構多くて自腹で勉強する時間も取れないですし、研修に行かせてもらう話なんてまず来ないですけど……」
 能力を活かすという点でも、待遇面でも、八嶋にとっては、渉外班にいるほうが間違いなく有益であるように思えた。それを捨ててまで、日垣貴仁の傍にいたいのか……。
「それは承知の上よ」
「じゃあ、どうして……」
 分かり切った答えを聞きたいわけでもないのに、つい尋ねる言葉を口にしてしまった。美紗は、すっと表情を消した八嶋の視線に耐え切れず、下を向いた。
「鈴置さん、ホントに気付いてないんだ」
 尖った声が美紗の胸を突き刺した。