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新・覇王伝__蒼剣の舞い【序章】

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 「決まっているじゃありませんか?この蒼国は嘗ての覇王陛下直轄地です」
 にっこりと脅し文句を代弁する星宿に、清雅は舌打ちをした。よく続くと云えば、黒抄との小競り合いである。
 「散々、蒼国領土を奪って未だ飽きたらねぇって、か?あの腹黒男」
 「問題は、それだけじゃないような気がします」
 「これ以上面倒はごめんだぜ…!あのクソ親父め」
 とても王とは言い難い口の悪さで、清雅は今は何処かにいるであろう男の顔を思い浮かべた。元々は、あの男の所為だと呟きながら。
          ※※※※※※※※※※
 東大陸の東西南北に位置する四つの国___その名を四国。
 三百年と云う比較的新しいこの国は、一つの国として生まれ、東西南北を領主という人物によって個々に独立、国として成立したのは前覇王の時代からである。
 前覇王もまた東領の領主だったが、些細な事で対立する各領主を纏め、争いの広がりを防いだ英雄として今も人々の記憶に残る。
 やがて、彼は四国の首都を北領に置き覇王家が誕生、数十年四国は覇王家の支配の元、平和が続くのである。
 だが25年前、前覇王の死去により覇王家は崩壊、四国は再び四つに分かれ、得に北領に建国された黒抄国の勢力は凄まじく、東領は半分の地を攻め落とされた。
 「陛下、我が蒼国は建国七年でございます。戦力も乏しく、山越えされては最早どうにもなりません。和議を結ぶ事を…」
 「冗談じゃねぇっ!!あの男に頭を下げるなんざ」
 「黒王さまは、覇王家嫡子でございます」
 「知った事か…!」
 「陛下の兄上でもございます」
 それでも清雅は、俺には関係と言い切った。今更、父だ兄だと何だと云うのかと。
 清雅は、ごく普通の平凡な平民の子として生まれ、育った。だが、その生活は僅か10年。母を失い、戦場に否応なく放り出された少年は生きていくために剣を取り、黒抄と戦い、自由戦士として各地を渡り歩くようになった。
 いつしか、最強の腕となり東領に戻ってきた時、彼は知らされるのだ。自分が前覇王の四番目の息子であり、今は黒抄国・黒王となっている覇王家嫡子・黒狼の異母弟だと。
 「蒼国の王に」
 周囲は、清雅にそれを求めた。前覇王の血を引き、東領生まれの彼に。
 「人を勝手に王に担いで、今度は降伏しろか?」
 「あ…、いえ…」