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京都大学の英語で8割をとるための一考察

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「京都大学の英語で8割を越える」ための一考察

1、問題意識

  京都大学の入試問題って、変動はあるものの伝統的に「英文和訳」と「英作文」のみですよね。採点基準がブラックボックスで、いったいどうやって採点されているのか分からない。

「どのような基準で採点されているのか」

  と、教師や予備校の講師に尋ねても無駄だよ。正確に答えられる教師、講師はいないから。採点されている先生も分かっていないかも。入試は、上位の3割をすくい上げればいいのだからね。

1974年の大学受験の5日前を迎えた。
  2階の勉強部屋で数学の勉強をしていたら、突然手足が震え始めて椅子からズリ落ちてしまった。そして、
「お父さん、ボク変だ」
  と叫んだ。二階に駆け上がって来た父は、ひっくり返った亀のように手足をバタバタしている私を見て
「お前、何をしてんだ」
  と言った。そして、近くの総合病院に担ぎ込まれた。
病院の看護婦さんは、私の手足を押さえつけながら
「アレ?高木くん、どうしたの?」
  と言った。北勢中学校の体操部の先輩だった。
  診断は、神経衰弱。いわゆるノイローゼとのことだった。私は頭が狂うことを心配したが、医者が言うには
「そういう人もいるが、身体に症状が出る人もいる」
  とのことだった。


  私は名古屋大学の教育学部を卒業し、アメリカの公立中学で教師をし、30年以上予備校・塾・専門学校で受験指導を行ってきたから、その関係で多くの英語教師、英語講師に接する機会がありました。アメリカ人はもとより、イギリス人、オーストラリア人、アイルランド人など多くのネイティブと接する機会がありました。

  そこで分かったことは、日本には大別して3種類の英語があるってこと。それは、「受験英語」「資格英語」「ネイティブ英語」の3種類です。

  受験英語と呼ばれるものは、みなさんの多くが学校や塾で指導された、アレです。受験参考書や問題集も多い。

  資格英語は、英検やTOEICなどのことを指すのですが、こちらは、塾や予備校とは別系統のECCなどの英会話教室で指導が行われている。ネイティブが指導することも多いし、LLや音声教材を使用することが多い。

  そして、最後がネイティブの英語です。私は英検1級や通訳ガイドの国家試験の勉強の途中でネイティブと話すことが多かった。彼らに英検などの問題を見せると、いつも

「なんだ、これは。なんで日本人のおまえがこんな問題をやらねばならぬのか」

 と尋ねられた。アメリカに住んだことがあるので、彼らの疑問はよく分かるのです。実用英語検定という名前だけど、どこが実用英語なんだろう。現在使われている英語とぜんぜん違う。

 それで、 当然の疑問。

「京都大学の入学試験の英作文ではどのタイプの英語が評価されるのか」

 これが、この考察の問題意識です。


  最初に
「何かおかしいぞ」
 と気づいたのは、1982年にアメリカのユタ州ローガン中学校で社会の授業をしている時。同席していたネイティブの教師が、しばしば私の授業を中断して生徒に向かって説明し始めた。
「ミスタータカギが今使った単語の意味はね、---」
 と解説を始めた。それで、一番仲のよかった理科教師のアランに
「なんで私の授業を中断するのかな?」
 と相談したら
「お前の英語は綺麗だけど、ビッグワードを使いすぎなんだ」
 とアドバイスをくれた。それで、注意して職員室の会話などを聞いていると、確かに中学レベルの英語を使っている。自分が受験勉強で習った難解な単語など全く出てこない。


 準備

  第一段階として、英語の実力がなければ調査ができないテーマだから、「受験英語」「資格英語」「ネイティブ英語」を知ることから始めました。

  受験英語は現役で名古屋大学教育学部に合格し、受験指導を30年間行ってきたので、認めてもらえるかな。

  資格試験は英検1級、通訳ガイドの国家試験、国連英検A級、ビジネス英検A級を合格した時点で、いいよね。

  ネイティブ英語は、アメリカのユタ州ローガン中学で1年間教師をし、帰国後英会話教室などでネイティブと20年間交際してきたことで、大丈夫でしょう?

  第二段階は、京大英語の専門家と呼ばれる人たちの英語力と指導方法を確認すること。まず名古屋の7つの予備校・塾・専門学校で英語講師を14年間した。

  また、河合塾と駿台の「京大模試」を計10回受けてみた。定評のあるZ会の京大即応コースを8年間継続して、どのように採点されるのかもチェックしてみた。その結果、
1、講師に旧帝卒レベルの方がほとんどいない。

2、英検1級所持の方はほとんどいない。

 ことが判明しました。

  講師や採点者の応募資格をチェックしても、明確な基準がないんです。提出した答案に対する添削も「受験英語」の域を出るものではありません。赤本の模範解答を作成する予備校講師も、受験英語の参考書の域を出るものではなかったし。

  そこで、自分で京都大学を受けて確認する必要性を感じたんです。

2、研究方法

 京都大学を実際に6回受験してみて、成績開示をする。その際、最初の2回は「受験英語」、次の2回は「資格英語」、最後の2回は「ネイティブ英語」を意識した書き方をしてみる。

  その結果の平均値を比較することにより、どのタイプの英語が高く評価されるのかを考察した。年度による難易度の差、学部により採点者が異なると思われるので、そこも考慮して考察してみる。


3、調査の実施


   平成18年、20年(文学部)  正解率の平均 66%(受験英語)
   平成21年、22年(教育学部) 正解率の平均 76%(資格英語)
   平成24年、25年(総合人間) 正解率の平均 79%(ネイティブ英語) 


 最高が81%であったので、Youtube 、 ブログ、ホームページ上において

「私以上の人がいたらお知らせください」

  と挑発しました。来ましたよ、2件だけ。82%だって。また、京大が公表している最高点は総合点だけだけど、8割程度なのでこの8割は英語単独の最高点と考えても、いいんじゃない?


4、結果の分析と考察

  この結果によると、サンプルが7個では有意差の検定が出来ない。しても、意味がない。また、

1、私が受験慣れした。
2、受験、資格、ネイティブの訳し分けが曖昧。
3、年度、学部による難易度、採点の厳しさの違い。

  などの変動要因が考えられて、単純に「ネイティブ英語が最も評価される」と結論づけられないかもしれない。

  しかし、この調査結果と京大教授の置かれた状況ーつまり、英語で論文を発表して評価されなければならない状況ーを考慮に入れるとどうなるだろう。

 三重県の人口5万人程度の小さな塾の塾長である私が指導したら京大医学部、阪大医学部、名大医学部などに合格者が出た事実も考慮に入れたらどうだろう。私はネイティブ英語に変えて書くべきだと指導しています。


5、結論