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その日までは

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 幸治が遺してくれたコーヒーショップは、今日も常連客で笑顔に包まれている。その中で、万里子と恵子は生き生きと働いていた。潤也一家もスープの冷めない距離で暮らし、母や姉親子をそれとなく見守っている。こうして幸治亡き後、肩寄せ合って暮らす家族の姿を、幸治は何よりも喜んで見ていることだろう。


 一周忌の読経の中、残され家族はそれぞれの言葉で幸治に語りかけていた。
「あなた……」
「お父さん……」
「おじいちゃん……」
 感謝の想いは、重なり合って天国の幸治の元へと届けられた。



                  終 



作品名:その日までは 作家名:鏡湖