小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 http://2.novelist.jp/ | 官能小説 http://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

L K 「SOSの子守唄」

INDEX|13ページ/56ページ|

次のページ前のページ
 

第三話 ホロシミュレーション



 この星の環境で生物を育てるのは容易じゃないわ。遺伝子レベルでの改造が必要。でも、新しいラボのホロチャンバーは、スゴイ。
 その部屋の中が立体映像で満たされ、まったく別の空間がそこに現れる。プログラム次第で、どんな場所でも再現できるのは以前から知っていたけど、それらはすべて現実と変わらないわ。手に取ってみても本物としか思えない。部屋の外に持ち出すことは出来ないけれど、長期に及ぶシミュレーションのためには、そこでは実際に食べて、人間の体の栄養とすることまで出来てしまうの。

 私たちは、この星の環境に適応できる植物を作り出すのに、どう遺伝子を組みかえるべきかいろいろ試してみた。時間を早めて高速で再現すれば、あっという間に結果が得られる。そして百回を越える試行錯誤の末、最適な方法を見つけ出すことに成功した。この星は、きっと緑に包まれた惑星となることでしょう。やがては酸素が増えて、呼吸もできるように。

 タックが「ニャー」って鳴いた。餌の時間。私の足に擦り寄ってくるのは、おねだりの合図。歩きづらくて面倒だけど、こういう瞬間が好き。
 ケイには擦り寄ったりしない。擦り寄っても、指で摘み上げられてしまうものね。

 ケイは、お願いすると、作り笑顔で何でも聞き入れてくれる。とても忠実。私が上官に当たるわけだけど、命令はしない。彼の最新の科学知識は、私にとって、とても役に立つわ。この先、彼無しじゃ、この星の開拓なんて考えられないくらい。