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われらの! ライダー!(第三部)

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2.キックだ! ライダー!



(2016.10 お題:『スポーツ』 ここから三ヶ月、私自身がお題を出す役目になり、スポーツというお題を出すにあたって、『新しいスポーツ歓迎』、『既存のスポーツのルール変更もOK』と書いた以上、責任を取りまして……)


『キックだ! ライダー!』


 港区のとある小学校、【第1回 スポーツ缶けり東京都大会】が開催されている。

 都大会と銘打つのは実は大げさ、予選があったわけではなく、区内にある某ローカル放送局が主催し、各市区町村の教育委員会が賛同して開催されたイベントだ。
『最近の子供たちはあまり外で遊ばなくなった、子供の健全な発育のためには外遊びは不可欠、とりわけ缶けりは走力、俊敏性、知力、注意力、洞察力、はてはチームワークまで学べる高度な遊びであるばかりでなく、都内の小学校の狭いグラウンドは却って缶けりには好適、缶けりを大いに広めようではないか』と言う大義名分で提案された企画だ。
 参加チームは8チーム、教育委員会関係者やその知り合いから適当に集められた。 要するに、子供が見て『面白そう』と感じてくれれば良い訳で、あまり高度過ぎない方が良いくらい、いい大人が夢中になってやっている映像が撮れればそれで良いのだ。

 そして、その大会には志のぶも参加していた。
 立花レーシングのおやっさんはなかなか顔が広く、教育委員会のお偉いさんとも昵懇だったせいで、『誰か一人出して欲しい』と頼まれた。
 と言って3人ライダーでは身体能力が高すぎるし、あまり顔を出すのも上手くない、その点、志のぶならばショッカーにも顔は割れていないし、『できれば女性を』と頼まれていた希望にも沿うことができるのだ。
 
 そのおやっさんは来賓席に座っている、そして志のぶあるところに剛あり、仮面ライダーマッスルこと納谷剛もギャラリーとして声援を送っている。
 
 適当に集められたチームばかりと言っても、【スポーツ缶けり】と銘打つからには明文化された確固たるルールは必要、そのルールとは……。
(以下約1,800字はルール説明です、面倒くさい方は飛ばしてくださいwww)


1.競技場・用具
・競技フィールドは主催者が指定する公園、学校もしくは幼稚園、保育園等の敷地内とし、フィールド範囲は主催者が指定し、テープなどで明確に区画する。(今回はフェンス及び門扉で区画された小学校敷地全域)
・主催者はフィールドの任意の点(中央付近が望ましい)に×マークを、またそのマークを中心とする半径5メートルのサークルを明示する。
・ハイドチームは、あらかじめ任意の場所に91センチ×91センチの合板を3枚まで設置して隠れ場所とすることができる、ただし、それぞれ×マークより10メートル、15メートル、20メートル以内には設置できず、一旦設置した板はクォーター終了まで移動してはならず、また向きを変えることも出来ない。
・使用する缶は250ccのスチール製空き缶(コーヒー飲料など)とし、プルトップは完全に取り除き、指などを怪我しないように飲み口を加工する。(現在ミズノ株式会社により専用缶の製造販売を検討中・今回は黄色が目立つジョージア・マックス・コーヒー缶を使用)
・主催者は12色のビブス、およびキャップを各5セット以上用意するものとする。(名前を呼ぶことの代替措置)

2.チーム構成
・1チーム5名、男女混合とし、内、女性2名以上とする。
・隠れる側のチームをハイドと称し、全員が競技に参加するものとする。
・探す側のチームをシークと称し、オニ1名を選出する、また、オニは複数回のクォーターに跨って出場することはできない、また、必ずひとつ以上のクォーターで女性選手を選出しなければならない。


3・試合時間等
・競技は5分クォーターとし、クォーターごとにハイド・シークを交代する。
・計時はキックオフ(後述)された缶がオニによって回収され、マーク上に置かれた瞬間からとする、リキック(後述)の場合、計時は中断されない。
・オニはキックオフ、およびリキック後、缶を設置してから10秒間、審判により背後から目隠しをされる(隠れる時間の確保)。
・キックオフ、もしくはリキックされた缶がフィールド外に出たり、回収不可能になった場合、審判はキックのやり直しを命じることが出来る。
・リキックの場合でも、缶が回収困難になった場合に限り、審判は計時を中断する。

4.基本ルール
・ハイドチームは12色のビブス・キャップから任意の5色を選択し、着用する。
・各選手が着用するビブスとキャップは同色のものとする。
・ハイドチーム全員がサークル内に入り、任意の選手が缶をサークル外へ蹴り出すことにより試合開始となる(キックオフ)
・オニがハイドチームの選手を指差し、ビブス・キャップの色を言い当てた(コール)場合、発見と認定する。
・コールはサークル外で行わなければならない。
・発見してすぐにコールしなくても良いが、コールの際は必ず指差ししなければならない、指差しの方向が誤りの場合コールは無効となる、またハイドチームの選手はコールされない限り移動することが出来る。
・オニがコールし、缶を踏みつけた(ストンプ)した場合、発見された選手はアウトとなり、ゲームから退場する、退場した選手は、主催者が指定したベンチで待機するものとし、チームメイトに助言したり、オニをかく乱する言動を取ってはならない。
・ハイドチームの各選手はコールがあってからストンプまでの間のみサークル内に侵入して缶を蹴る(リキック)することが出来る、リキックが成功した場合コールは無効となる。
・上記ルールに違反した選手は、その時点でアウトとなる。
・退場していないハイドチームの全員がリキックをすることが出来る。
・ストンプの瞬間にサークル内にいたハイドチームの選手は、当該選手へのコールの有無にかかわらず、アウト・退場になる。
・オニは10秒間の目隠し終了後、5秒以内にサークルから出なければならず、以後、ストンプの場合を除いてサークルに進入してはならない、ストンプの際もストンプ成立から5秒以内にサークル外に出なければならない。
・建造物の内部に隠れることは禁止、あらかじめ施錠しておくことが望ましい。

4.得点、勝敗
・各クォーターの時間内にオニのコールおよびストンプでアウトとなった選手の数を1ポイントとし、時間内にオニが全ての選手をアウトとした場合、残り時間を秒数に換算して60で除し、小数点2位以下を切り捨てた整数がポイントとして加算される。
・第4クォーター終了時のポイントが多かったチームが勝者となる。
・オニが誤った色をコールした場合はロングコールの反則となり、2ポイントが減じられる(あてずっぽうの防止)、シークチームの得点がゼロ以下になる場合もマイナスポイントとしてカウントされる。
・ロングコールと判定された場合、リキックで試合再開される、また判定からリキックまでの計時は中断される。
・第4クォーター終了時点で同点だった場合はサドンデス方式の延長戦によって勝敗を決定する。
・延長戦においては、1ポイントを挙げるまでに要した時間の長短によって勝敗が決定される。