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藍城 舞美
藍城 舞美
novelistID. 58207
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年賀 未来のお正月

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 そうこう話していると、後ろのほうから、2人の男が話す声が聞こえてきました。
「知ってるかい?髪も手も脚も長い、それは美しい女が死んだんだってさ」
「へえ〜。そりゃまた、何でだい」
「何でも、あの台風の日に外に出たんだそうだ。んで、濡れたタイルの上で足を滑らせて頭ぶつけて、打ち所が悪くてあっさり人生卒業、ただそれだけの話さ」
「そうかね。死んだのかね」
「そうだよ。ちなみに、聞いた話だと、その女の遺体に派手に唾を吐いたり、さらにはごみをその上にぶちまけたやつも居るそうだ」
「ふ〜ん。で?」
「誰にも死を悲しまれないやつが居るってことだ。ま、俺たちにゃ関係のないことだけどな」
「違いない」
 2人の男は、話しながら去っていきました。

 櫻澤は、男たちの話を聞いていて、少しイライラしました。
「死んでも悲しんでもらえない、それどころかあれほどひどいことをされた人って、いったい誰なんですか」
 未来のお正月の僧侶は、彼女をぎろりと見つめました。
「知りたいかね?」
 彼女はうなずきました。
「本当に、知りたいかね?」
 彼女は、震えながら二度うなずきました。僧侶は、険しい目つきで櫻澤を見つめると、言いました。
「櫻澤音々、おぬしのことじゃ」
作品名:年賀 未来のお正月 作家名:藍城 舞美