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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「歴女先生教えて~」 第二十一話

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「ええ?会って話す・・・そこまでは考えてないよ」

「じゃあ、これでやめよう。おれからは話すこともないし、聞いてやれるような知識もないしね」

「高木くん・・・怒っているのね?」

「怒ってなんかいないよ。出来ないことは出来ないと言っただけだよ」

「ううん、怒ってる。こんな気持ちになってしまったことは反省しているけど、あなたが好きだったことは嘘じゃなかったのよ。それは信じてくれるよね?」

「ふ~ん、信じたとしてどうだと言うんだい?好きだったからわがまま言ってしまったというなら、それは大人として配慮に欠けるよ。傷付いたのはおれの方だとは思わないのか?」

「あなたは若いし、同情で私の相手をしてくれていたのでしょう?」

「あの時に言ったよな?先生が誰でも良かったんじゃないかっておれが答えたとき、あなたが好きだからこうなったって・・・おれだってあんなふうになったら好きになったんだよ。先生の身体が忘れられないって思うようになった。やらしい気持ちだけではなく純粋にね。そんなことはお構いなしに自分の都合だけで、さよならしたんだよね?違うの」

思いがけない言葉に高橋は返信が書けなかった。
「ごめんなさい」とだけ送って、スマホを手放していた。
高橋は自分勝手な奴だと高木には思えていた。いや、女はみんなそうだとも感じられた。
歳上だからもっと自由にそして何でも許してくれると考えていたことが甘かった。

幾つになっても女は女だし、自分もきっと父親ぐらいの年齢になっても今とおんなじなんだろうとも思えた。
そうだとすると、高橋の気持ちも同年の女子とそれほど変わらないということになる。
恋愛をするということは、環境がどうであれ大切なことはお互いの必要だという思いなのかも知れない。

そこには必ず見返りが欲しい感情がある。高橋は身体の満足で心の不満を消していた。自分は高橋にそれだけしかしてやれなかった弱さが、別れる大きな原因だったのだと高木は思い直した。
加藤がもし美穂とうまくやっているなら、自分とは違う何かを与えられているんだろうとちょっと羨ましくも感じた。