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てっしゅう
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「歴女先生教えて~」 第二十一話

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高木は終業式が終わって、加藤に必ず連絡しろよと言い残して家に帰ると、珍しく高橋からラインが来ていた。
別れ話をしてから途絶えていたラインにメッセージが届いたのだ。

「高木くん、ごめんね勝手なことして。実は離婚することにしたの。今は実家よ。休み明けもここから学校へ通勤するつもり。あなたにはあんなこと言ったけど、結局はこんなふうになっちゃった。このことはしばらく誰にも話さないでね、お願い」

なんでそんなこと言って来るんだと高木は半ば腹が立っていた。
自分を振り回すのはやめて欲しいとも思えたからだ。

「先生が離婚することは自由だけど、何で聞かせてくれたの?」

高木の返事はもっともだと高橋は思った。多分聞いて欲しかったのだと思う。相手が高校生でも自分が好きになった気持ちが残っていたからだ。
縁りを戻してほしいというのではない。ただ、今はこの胸の内を聞いてもらいたいとラインをしたのだった。

「そうよね、言う通りだと思う。私はあなたのことがまだ好きなの。身勝手だけど、今の気持ちを聞いて欲しいと思えるのは高木くんだけなの。今だけでいいから少しラインで付き合ってくれない?」

「先生がボクのことをまだ好きだというなら、聞いてやるよ。離婚することは旦那さんも承知してくれているの?」

「うん、もちろんよ。勝手に家出をしたんじゃないからね。問題は財産分与と子供の親権かな。これから相談するけど、実家にはまだ元気な両親が居るから子育ては問題ない。それに私と暮らしたいって言ってくれているしね」

「普通子供は母親と暮らしたいよ。なら問題なんてそうないんじゃないの?」

「そうかな。問題が起こりそうな予感がするんだけど、今は悩んでいても仕方ないから次に夫と会う日まで周りの頼れる人たちに意見を聞いてみようと思っているわ」

「大人の方がちゃんと意見が言えるよ。だったらおれには何が聞きたいの?」

「少しは気持ちを通じ合っていたのだから、離婚のことは話さないといけないと思ったの。あなたにはたくさん不満を聞いてもらっていたしね」

「なら会って話そうか?」