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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「背徳の恋愛」 不倫の輪 第一話

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店の前で18時に待ち合わせをしていたので五分ほど早く行って立って待っていた。
ゆっくりと目の前にダークブルーのベンツが停まる。

「こんばんは。どうぞ乗ってください」

助手席は空いていた。そこに座って後ろを振り向いて頭を下げた。

「須藤です。初めまして。よろしくお願いします」

二人の女性も頭を下げた。

「ご無理言ってすみませんでした。朋子と言います。友達は裕子です」

初めて見た裕子は目のぱっちりとした色白のそれは美人だった。
笑顔を見せて私に挨拶をした。

「裕子です。よろしくお願いします」

「はい、嬉しいです」

それは私が気に入ったという意味を伝えた言葉だった。
車は静かに走り出し30分ほどで予約していたステーキハウスに着いた。
国産和牛の霜降り肉が売り物の高級店で四人はすき焼きを囲みながら会話を始めた。

「自己紹介しよう。私は榊原和人(かずと)と言います」

最初に切りだしたのは例の男性だった。
続いてその彼女が続ける。

「榊原さんの友達で前田朋子と言います。朋子でお願いします」

今度は私の番かと思い名乗った。

「須藤昌幸と言います。榊原さんと朋子さんにはいつもご贔屓を戴いております。JR東中町駅前で雑貨店をやっています」

最後は紹介してくれる彼女だ。

「浅田裕子です。前田さんの同級生です。須藤さん、よろしくお願いします」

ボクの名前を言葉にしてくれたことが嬉しく感じられた。
きっとボクのことも気に入ってくれたのだと一人合点した。

榊原は自分たちの出逢いのことを話し始めた。
とある大きなSNSで二人は知り合い、お互いに住んでいる場所が近くだということで、会ったことが始まりだと教えてくれた。そして付き合いだしてもうすぐ一年になるから、記念に旅行がしたいとも話した。

「榊原さんのことは朋子から聞いていてとても羨ましく感じていましたの」

裕子はわたしの顔を見ながらそう話しかけた。