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CROSS 第3話 『反逆者との交戦』

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 敵の巡洋艦を覆っていたシールドが消滅したと同時に、少
佐たちの特務艦は、巡洋艦に向かってレーザー砲で容赦なく
攻撃した。攻撃した箇所からは、炎や黒煙が上がったが、異
次元空間は、無重力で真空のためか、変な具合に上がってい
た。ブリッジのモニター画面に映るその光景を少佐は満足そ
うな顔で見ていた。

「……少佐、レーザー砲を冷却する必要があるため、攻撃を
 停止します」
椿からの報告に、少佐は残念そうな顔をしたが、了解した。

「少佐、その間の時間を向こうを降伏させる交渉に使っては
 どうでしょうか?」
ヘーゲルからの助言に少佐はまた残念そうな顔をしたが、無
言で了解した。情報を手に入れることもできるかもしれない
からだった。

 ヘーゲルが、通信主任のウィルに指示を出し、再び、モニ
ター画面に巡洋艦のブリッジが映し出された。だが、その映
像にはひどい乱れが生じており、向こうのブリッジにあるい
くつかの機器が火花を上げていた。間違いなく、特務艦から
の攻撃によるものだろう。特務艦との通信がつながっている
ことを知ったアーチャーは、特務艦の面々をにらみつけ、
「よくもやりやがったな!! ただで済むと思うな!!」
と怒鳴った。その怒鳴り声を少佐は軽くスルーした。
「そろそろ降伏したら? 今やめれば、命は助かるかもしれな
 いよ?」
少佐は、かわいそうな人を見る目で言った。
「……降伏したってどうせ、死刑になるさ。わかっているこ
 とだろう?」
「そうだな。でも今死なずにはすむぞ?」
「今死ぬのはおまえらだ!!」
アーチャーがそう乱暴に言うと、また巡洋艦側が通信を切っ
た。