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CROSS 第3話 『反逆者との交戦』

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第5章 シールド消滅



 とうとう特務艦を守っていたシールドが消滅した。
『本艦のシールドが消滅しました』
艦のコンピューターは空しくそう告げた。特務艦のブリッジ
にいた全員が驚くよりも前に、大きな振動や金属がきしむ音
や爆発音がした。敵モビルスーツは、シールドが消滅した特
務艦を容赦なく攻撃してきた。

『第4ブロック、攻撃されました。負傷者が出ています。外
 側の壁が破られました。隔壁で封鎖します』
コンピューターが冷静に告げる。少佐は舌打ちしながら、
「ガリア! 限界まで艦を揺らせ!」
「やっていますが、追い払えません! しっかりついてきま
 す!」
また攻撃をくわえられた。今度は近い位置だった。振動もさ
っきより激しくブリッジにいた何人かが倒れた。
「第2ブロック、攻撃されました。火災発生、自動消火シス
 テム作動」
そしてまた攻撃をくわえられた。今度は、ブリッジの近くの
位置だったようで、これまでにない振動と音が少佐たちを襲
った。 ブリッジにあるコンピューター機器が火花を激しく
出し、その機器についていた隊員が後ろにブッ飛ばされた。
天井の蛍光灯はスパークして、いくつかが消えた。ブリッジ
は薄暗くなった。
 少佐は、ため息をつき、ヘーゲルに小声で、
「総員退艦の準備をしろ……」
「しかし、少佐。まだ勝機は……」
「元々、この艦は異次元空間での戦闘を考えて建造されてい
 ない」
「逃げるぐらいなら、死んだほうがましです!」
聞き耳をたてていた椿が大声で言った。
「大事なワンピースを汚されたうえに、背を向けて逃げられますか!?」
椿は、服を汚したコーラの持ち主である少佐に歯を剥きだし
にして、服の汚れた部分を指さしながら怒鳴った。また攻撃で激しく揺れる。