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凹んじゃいました❤❤❤

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 レスラーまがいの男に本番されたから・・思わずイイと叫んだから・・激しく攻められて逝ってしまったから・・何も覚えていないから・・意識が戻ると万札を拾い集めたから・・まるで集団強姦されたようで、悔しくて情けなくて惨めで泣き続けました。あんなに泣いたのは子供のとき以来です。なぜ涙が止まらなかったのか、よく分かりません。
 もしかして、野獣みたいな男に理性や人格を踏みにじられ、傷つけられた女の怒り、メスの本能の悔しさが噴出したのかも知れない。・・でもよく分からない、謎!
 駅のベンチでひと息つくと、このまま家に帰りたくなかった。友だちに泊めてもらおうとメールすると、高校時代のバイト仲間だったサトルがヒットしました。
 「久しぶり、高校のときの店で働いている。9時○○の駅前マックで会おうo(^-^)o」
 「サンキュー!待ってますo(^-^)o」
 サトルはファミレスバイトで一緒、仕事が終わるとよくカラオケに行きました。大学生になってバイトを辞めてから会っていない。オシャレのためにバイトしている優しい男の子で、モテるけど女の子に興味がなかった。草食系というか、癒やし系というか、嵩(かさ)張らないからお泊まりするのにピッタリ。良かった!ホッとして駅前マックに入るとドッと疲れが出て眠ってしまいました。
 ポンポン、軽く肩を叩かれて眼を開けるとサトル。
 「久しぶり、随分お疲れだね」
 「ゴメン、ゴメン、あの店でまだ働いてるなんて凄い!サホは絶対出来ない」 
 「長くいると店長に頼られて抜けられないんだ」
 サトルはマジマジ見つめました。
 「変わったよな、大人の女だ。妖しい感じ・・何のバイトをしてるんだ?」
 ピンクのコートに黒のミニスカート、赤いカーデガンと同色の帽子、大人と言われて喜んだ。
 「妖しいなんて嬉しい!コンパニオンに登録して働いているの。今日は疲れちゃった」
 サトルは茶化すように言いました。
 「コンパニオンて、もしかしてデリヘル?」
 一瞬ドッキ!大袈裟に首を振りました。 
 「ま、まさか!モーターショウとか、ホテル宴会とか、クラブに派遣されることもあるよ」
 「スゲエーな、ファミレスで働くオレと大違いだ」
 そろそろ大学3年、話題を切り替えるサホ。
 「ところで就活でしょ、サトルはどうするつもり?」
 「店長が勧めてくれるし、ファミレスの正社員になろうと思ってる。サホは?」
 「ウ~ン、迷ってるの。今の仕事は嫌じゃないけど、親は会社勤めしろというし・・だから相談に乗って欲しいの。泊まっていい?」
 サトルは優しくて女の子に手出ししない。今風草食男子で中性的、男女の生々しい関係が嫌いなのだ。
 「イイよ、片付いてないけど、ひとり暮らしだから構わない」
 「サンキュー!寒いから鍋でもしようか、私が出すから」
 二人は駅前スーパーで食材を仕込むと、昭和風のワンルームマンションに入りました。建物は古びているけど、キレイ好きの彼らしくすっきり片付いている。小さなキッチンとユニットバスがあって、座卓に鍋とコンロを置いて鳥鍋を始めました。ワンルームだから湯気が籠もって、サトルはタートルを脱いでTシャツ、サホもミニスカートにブラウス一枚になりました。サホはピチピチボディー、大方の男はオオッ!と色めきますが、幸か不幸か、サトルには猫に小判、馬の耳に念仏です。就活についてサトルが聞きました。
 「今の仕事が気に入っているんなら事務所に頼んで、オレみたいに横滑りしたらイイじゃん」
 見栄を張ったサホは戸惑いました。
 「事務所はOKでも・・親がどういうか?」 
 「親はコンパニオンに偏見があるんじゃない?キャパ嬢やホステスだってコンパニオンって言うし、事務所の人に会ってもらって説明してもらうべきだよ」
 「それはそうだけど・・サホは接客が向いていると思うの。相手に喜んでもらって自分も喜ぶ、そしてオカネが入る。そんな仕事がしたいな」
 サトルが思案顔でいいました。
 「今、不景気だろ。事務所に頼むのが一番イイと思うけどな・・接客ね~営業とか教育とか、介護なら雇ってもらえるよ」
 「辞めてよ、老人は苦手なの」
 旗色が悪くなったのか、身体が温まったのか、サホは口数が少なくなり壁にもたれてウトウトし始めました。サトルは鍋を片付けベッドを整えました。
 「オレのベッドで寝るか?」
 眠り始めていたサホはアリガトウと呟いてベッドに潜り込みました。サトルも毛布を巻いて床に転がりました。師走の夜はシンシン冷えて、満腹の二人はスヤスヤ寝息を立てて眠りに落ちたのです。
 翌朝、明るくなってからサホは目覚めました。
 サトルが見当たりませんが、コンビニでも行ったんだろうとそのまま寝ていました。サホは男の子の匂いが好きなんです。布団に染みついた男の汗の乾いた匂い、きれい好きのサトルらしくチョッピリ薄荷の匂いがして、思わず布団を抱きしめました。フカフカの布団から男の体臭と温もりが伝わってくる。
 イイな~男の力強い汗の匂い!厚い胸に顔を埋めたい、大きな腕で抱かれたい。疲れた心がホンワカ癒やされていく。サホは布団をかぶったままウットリしていました。しばらくすると、何やら湯音がする。どうもサトルはお風呂にいるみたい。
 「サトル?」
 声をかけたが、シャワー音で届かない。ベッドを抜け出すと、コッソリ浴室を覗きに行きました。サトルはシャンプーで泡だらけ。サホは服を脱ぎました。
 「入ってもイイ?」
 「ちょ、ちょっと待って、すぐに終わるから」
 思い切ってドアを開けると、エエッ!サトルは驚き、慌てて出て行こうとしました。遮るように生まれたままのサホが立っている。サホを見まい、サホに触れまい、必死で目を瞑(つぶ)り逃げようとするサトル。そのときサホの感情が爆発したのです。
 「そんなにイヤなの、サホがイヤなの!」
 叫ぶと同時に飛び込んでサトルを睨みました。顔を手で覆い怯えるサトル。ドン!壁を叩いて、「逃げたいの!イヤなの!サホがイヤなの!」
 追い詰められたサトルは顔を歪め首を振ります。裸のサホがにじり寄ります。立ちすくむサトル。泣きながら身体を押しつけるサホ。ふくよかな乳房が、柔らかい下腹部が密着したときです。ウオ~!獣の雄叫びとともにサトルが襲いかかったのです。イイ~ッ!喜悦して受け入れるサホ。
 二人は一瞬にして咆哮し交尾する一対の獣と化したのです。転がったシャワーが激しく湯水を噴いていました。浴室がモウモウと曇っていく。唸るシャワーが欲情のままに絡み合う二匹の蛇のようでした。
 どれくらい二匹の蛇は絡み合っていたでしょう。
 何度も歓喜の波が押し寄せ、突き抜けるというか、吹っ飛ぶというか、サホは身も心も砕け散って官能の海を漂っていました。この陶酔、この恍惚、この愉悦、生命爆発の後の大いなる安らぎ、カタルシスを何と言えばイイのでしょう。
 ガガッ!突然ドアが開いて身支度したサトルが告げました。
 「ゴメン、忘れてくれ。仕事に行く。メモを置いとく。鍵は郵便ボックスに入れてくれ」
 現実に引き戻されたサホは慌てて身支度しました。座卓にメモがありました。
作品名:凹んじゃいました❤❤❤ 作家名:カンノ