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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「恋愛病院 不倫病棟」 第十七回

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「ううん、恥ずかしいと思わなきゃダメ。じゃあ、お母さんと一緒にお風呂には入れるの?」

「母さんと?無理だよ」

「でしょ?お姉ちゃんとなら恥ずかしくないと思うのはウソよ。からかっているんだと思うけど違う?」

「からかってなんかいないよ」

「お姉ちゃんがあなたのことを本当に嫌いになって家を出て行ったりしたらどうする?追いかけてストーカーにでもなるつもり?」

「変な事言わないでよ。そんなことするわけないじゃん」

「好きになるという事は、そう言う気持ちになるという事なの。あなたのは好きじゃなく性的な興味であわよくばエッチしたいっていう身勝手な性欲だけなの」

「お姉ちゃんのことそんな風に思ってないよ」

「いや、思ってる。お父さんが居ないから偉そうにしているんでしょ?男は自分だけだし」

「母さんがお姉ちゃんの味方ばかりするから・・・」

「言ったわね、本心を。それでいいのよ。お母さんは和規くんが大切な男手だから厳しくしているのよ。まだ高校生になったばかりだけど、頼りにされているの。お姉ちゃんとは女同士助け合って行こうと親しくしてる。そういうものなのよ、少しは解る?」

「ボクは母さんに期待されているっていう事?」

「そうよ。あなたのこと一番好きなのはお母さんなのよ。お父さんが亡くなって甘えることが出来ない辛さを考えてあげて。お姉ちゃんに向いている自分の屈折した気持ちをお母さんへの優しさに取り換えて欲しいと願うわ」

「母さんはボクのことが好き?」

「当たり前じゃないの。母親は男の子が大好き。私も旅行したら息子とは一緒にお風呂に入るわよ。もうすっかり大人だけど。でも変な気持ちはお互いにない。親子だもの、兄弟とは違う」

「お姉ちゃんは可愛いけど、ボクは全然違うからモテない。エッチなんてきっと出来ないよ」

「そんなことは無いのよ。女はそういう見方をしないの。今はそんなことよりお母さんとお姉ちゃんを和規くんが守るという気持ちを持ってほしいなあ」

「ボクが守る?男だからそうしろと?」

「ええ、男の子は強くあることが大切な事なの。そうすれば自然とその気持ちに応えてくれる女性が和規くんを好きになってくれる」

「ボクを好きになってくれる、ほんと?」

「本当よ。女性は男の強さに惚れるの」

「うん、頑張ってみる。先生ありがとう」

「先生じゃないけど、良かった。お礼にエッチしてあげてもいいよ。お母さんや先生に内緒で」

「えっ?いや、恥ずかしいからいいよ」

「あら、嫌われちゃったみたい、ハハハ~」

和規は母親と何か話して手をつないで帰っていった。いまどきの高校生とは思えないほど微笑ましい姿に早奈枝は心を救われた。