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てっしゅう
てっしゅう
novelistID. 29231
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「もう一つの戦争」 舞い降りた天使 8.

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こんな時代結婚なんてしない方が良いと先ほどまで女将と話していたところだったのに、これは困ったと返事を渋っていた。

「私はまだここでの生活に慣れておりません。お相手の方に不自由をおかけするといけませんので、ちょっと無理だと考えます」

「そういうな。女将が全部教えてくれるだろう。一度会ってくれ。忙しくなりそうだから早急にここに連れてくる。会って話してそれでも気に入らなければ断ってくれ」

「はい、山本様のお顔を潰すようなことは出来ませんが、かといって素直に喜べることでもありません。ご期待に添えるような女ではないこともお相手様にお伝えください」

渡された写真を見て誰かに似ていると・・・裕美子は思った。

五十六は翌週の初めにその青年を連れてやってきた。緊張しているように窺える様子に女将もくすっと笑ってしまった。身に着けている軍服は立派でも、奥に隠されている心は純情なのだろう。