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ぎーくおぶじえんど
ぎーくおぶじえんど
novelistID. 47644
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6年後。
「響、ご飯の時間だよ。」と宏がマイクからPCの中の「響」に話しかけると、「宏も一緒に食べようよ。」と「響」が笑顔で答えた。

宏はPCを置いている机の上にカップラーメンを用意し、「響」にはPCのマイフォルダから「醤油ラーメン」の3Dデータを
渡す。

「いただきます。」
「いただきます。」

宏と「響」が同時に食事を始めた。

6年前から「響」は機能追加を重ねていき、PCに接続したカメラから宏や部屋の中の画像データを取り込んで反応するようになった。
また音声認識機能もついてマイクから宏や部屋の中の音声を拾ってはさまざまな反応をして、色々な表情を見せるようになった。

「今日はラーメンで良かった?」
「今日”も”でしょ?」
「ハハハ。そうだね。今度はもっといい物を食べよう。」
「私、スパゲッティの3Dデータが食べてみたい。」
「よし、じゃあ今度作ってあげるよ。」
「え、本当!?そのときは宏もスパゲッティ作って食べるんだからね!」
「わかってるって。」
「宏と一緒のものが食べたいの!」
「へへ。嬉しいな。何か、恋人同士みたいだ。」
「”恋人同士”でしょ?フフフ」

そんな会話を続けていくこともでき、宏は「響」が本当の恋人のように思えるようになった。
こちらからの言葉に様々な表情を見せる「響」を愛おしく感じている。

機能が高度かつ複雑になりすぎて、PCのHDDは可能な限り巨大な容量を持つようにしていたがもうすぐいっぱいいっぱいだ。

「ごめん。何か、飯食ったら眠くなった。」
「ベッドで横になりなよ。布団かけないと風邪引くよ?」
「ありがとう、響」
「私は宏の寝顔を見届けてから、眠るね。」
「うん。いつもありがとう。」
「それはこっちの話だって。」
「じゃ、俺は眠るね。お休み」
「うん。お休み~」

宏は幸せな気持ちになってベッドに入り、やがていびきをかき始めた。
「響」はUSBカメラで宏が眠ったことを確認し、自分も眠りについた。

作品名: 作家名:ぎーくおぶじえんど