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きんぎょ日和
きんぎょ日和
novelistID. 53646
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お母さんに伝えることとなった。~その三~

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私とお母さんの住んでる所の距離は千キロ以上も離れているのに、お母さんのその日の服装が分かってしまった。
そしてそのことをお母さんに伝えると、
“お母さんの妹と同じことが起きてるのかも…。”
と言った。

私は、
『お母さんの妹ってひよちゃん(仮名)のこと?!』
と聞いた。
『そうそう、ひよちゃん。』
『えっ?!ひよちゃんと同じことになってるの?!』
と私はまさかと疑った。
『ううん、まだ分からないけど、もしかしたらそうなのかもって思ったの。』
とお母さんは言った。

お母さんの妹のひよちゃんに起こったこととは…。

二十年くらい前にお母さんとひよちゃんとその他数人が神ごとにはまっていた時期があって、神様と話が出来る占い師というか霊媒師というか…、お母さんたちはその人を先生と呼んでいた。
その先生のところへ週に一回とか占いをしてもらいに通っていて、その他数人の中にいた金田(かなだ)さん(仮名)という人がその先生のようになりたいと思うようになって、もっと先生に会うようになり、貢物・お金などをたくさん持って行くようになった。
それを見て、ひよちゃんも先生のようになりたいと思うようになり、貢物・お金を多く持って行くようになった。
ひよちゃんも金田さんも何かの声が聞こえると言っていたとお母さんから聞いていた。
でもお母さんは先生のようになりたいとは思っていなかったけど、占いが当たるのを楽しんでいたとのことだった。

そしてある日、先生が金田さんに、
“あなたはもう私のようになってもいいですよ。”
と言われ、金田さんは自分の家に神棚を作り、宗教のような占いのようなことを始めた。ひよちゃんもしばらくして、先生に同じことを言われ自分の家に神棚を作った。
でもひよちゃんは宗教や占いをするわけではなかった。

その後、お母さんも言われたけど、お母さんは、
“お金の金額は増えていくし貢物は何がいいとか指定してくるようになったし、それ以上にそんな声を聞きたくなんかないと思って怖くなってやめた。”
とのことだった。
でも、小さな神棚は作ったようだった。

それも今となっては、お母さんだけ神棚を捨てたとのことだった。


ということがあって、私がひよちゃんと同じ状況になったんじゃないかと思ったわけだった。

その先生の話やらひよちゃんやら金田さんの話をお母さんからはなんとなく聞かされていた。
その程度だった。

なので私は、
『ひよちゃんと同じとか嫌だよ。神棚なんか欲しくないし貢物もしたくない。』
と言ったら、
『違う、違う。そんなことはしなくていい。…あなたさっきキリストの手から何かが出てるって言ってなかった?どうして分かったの?!』
と聞いてきた。
極端に話が外れた気がしたけど私は答えた。
『キリストが、“お仕事をしているんですよ。”って言ったから、どういうことかと思ったら、それを見せてくれたの。私が見たいって言ったわけじゃないよ。向こうが勝手に見せたんだからね。…それを見て私が、霊的食物!!って思ったの。そしたらキリストが“そうとも言うかもしれませんね。”だって。』
お母さんはしばらく沈黙していた。
私はお母さんが何を言うか待っていた。
私の話が間違ってるのかとか考えながら…。

『違う…。何か違う…。ひよちゃんとも金田さんとも違う。何か違うよ。あなたはお母さんの服装を当てたけど、ひよちゃんたちは今起こってることが分かるとかはなかった…。』
とお母さんが口を開いたので、私は意味が分からず、
『私の話間違ってる?!』
と自分の出来事なのに、おかしな質問をした。
『いや、待って。もっと話はないの?!』
と頭の中で何を考えてるのか教えてくれないままお母さんはそう言った。

『あっ、まだある。神様のこと忘れてて、神様はいますかってキリストに聞いたら、何も言わずキリストから離されて、“周りをよく見て。”みたいな気持ちが届いたから、探したら…。』
と私が説明しているとお母さんの肯く声が半端なく連打してきた。
『あなたまさか、まさか、神様を…。』
と言ってきたので、
『いいや…。』
と答えたらお母さんの落胆が届いて、
『なんだやっぱり…見られるわけないよね~。勉強でも神を見たものはいないって習ったし…。』
と落ち込んだ。
こんな風にお母さんは早とちりをするので、いつも困る。
『いなかったとは言ってない。』
と私が言うと、お母さんは落胆から起き上がり、
『じゃあ見たの?!』
と迫る勢いで聞いてきた。
『分からない。分からないけど、キリストの後ろの方に雲が渦巻いてるような大きな塊があるの。キリストは、“それが神です。”だって。』
『えーーーっ!!神様はいるのっ!!…そういうことか~。人の形をしてないんだ~。』とお母さんは驚いたけどショックを受けたようだ。
『分からないって。でもキリストに、“神は私の父です。父は偉大で素晴らしい方です。”って言われた。』
と言うと、またお母さんはショックから起き上がり、
『えーーーっ!!キリストがそう言ったの!?自分の父だって。』
と大きな声でそう言った。
『うん、そう。そんな雲の塊が何で素晴らしいのか分からないけど…。』
お母さんはまた固まっているようだ。

『今もキリストはそこにいるの?!』
とお母さんは腰が抜けたような声で、まさかと言わんばかりに聞いてきた。
『うん、いる。やっぱり手を動かしてて仕事してる。』
と私が伝えている時に、キリストの声がした。
『お母さんキリストが、“お母さんですか。初めまして。”って言ってるよ。』
と伝えると、
『ウソッ!!キリストが今そう言ったの?!』
と信じられないという思いが伝わってくる。
『うん。…“お母さん、私がいてはおかしいですか?私はすべての人に霊的食物を届けているんですよ。”だって。』
『キリストが話してるの?!お母さんに、“お母さん”って言ってるの?!』
『そう。』
『お母さん今めちゃくちゃ鳥肌が立ってる。キリストがいるのね~。嬉しい~。お母さんめちゃくちゃ嬉しい~。』
と一人感動し始めた。
私の悩みはどうなるのだろう…。
お母さんの感動に私は困っているのに、キリストは私ではなく私を仲介してお母さんに話しかけるので、私の有無なく言わざるを得なくなる。
[キリスト];(以下 [キ])
『お母さん嬉しいですか?私もお母さんに会えて嬉しいですよ。こんなに感動していただけて…。お母さんのその喜びはここまで届いていますよ。もちろん父の元へも。』
とキリストは言う。
私が言わなければいいだけの話に思うところだが、我慢をさせてもらえない。
伝えたい言葉が口の外に吐くように出たがるので、止めにくい…。
お母さんはキリストの言葉に感動しっぱなしなのか黙っている。

後々お母さんから、
“あの時、お母さん嬉しさのあまりに泣いてたの。”
と言われた。
よくもまぁ、いるかも分からないもので感動して涙なんか流せるよなぁ~と私は思った。
そしてお母さんは落ち着くと、