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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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影ふむ鬼子は隣のだれか1 神末一族番外編

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「・・・危険かもしれないし、怖い思いだってするんだぞ?」

う、と七星は俯いて黙り込んでしまった。栗色の髪が、肩でさらりと流れ、夕日に透けて美しく輝いていた。

「おまえが守ればいいじゃない」

当然降って沸いたように、からりとした声が聞こえた。

「・・・瑞!」

振り返ると、夕闇の中に人影が見えた。声でそれが瑞だとわかる。

「どうも、紫暮のイトコです!昨日の怪我はもう平気?」
「あ、昨日の・・・。お世話になりました。もう大丈夫です」

明るくいやにハキハキと自己紹介をした瑞に、慌てて頭を下げる七星。

「何してるんだ瑞、こんなとこで」
「紫暮こそ。大方、時計男に興味を引かれてきたのだろう」

図星だ。

「俺は、その時計男とやらが本当に危険なやつならなんとかしなきゃと思ってパトロールしてたんだ。かわいいイトコの通学路なわけだしな」

ぬけぬけとそんなことを言い、瑞は楽しそうに笑った。

「穂積の仕事が長引くようだ。しばらく京都に滞在することだし、俺が力を貸してやろう」

反論しようとした紫暮だったが。

「お願いします!」
「・・・・・・」

がばっと頭を下げた七星にタイミングを完全に失うのだった。

「どうしても、あのひと助けたい・・・!」

真剣なまなざしを向けられ、紫暮はダメだとは言えなかった。

「じゃっ、三人でガンバローネ!」
「はい!」
「・・・はい」

奇妙なトリオが結成され、夕闇の怪異に立ち向かうことになったのだった。




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