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剣(つるぎ)の名を持つ男 -拝み屋 葵【外伝】-

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* 後書き *


 最後まで拙作をお読み下さり、ありがとうございました。
 ここからは完全に勘違いした自己陶酔後書頁です。(読み飛ばし推奨)

 拝み屋 葵【肆】の後書きで触れましたが、本作『剣の名を持つ男』は、見切り発車で書き始め、完全ノープランで書き進めました。次頁どころか、十行先、五行先が何にも決まっていない状態です。そのため、決定事項のように記述してあった内容が、十頁後にはやすやすと覆されているという目も当てられない有様でございます。おかげで、ちゃんとプロットを組んで設定を固め、あらすじと結末を決めてから書き始めましょうね、と自分自身に刻むことができました。

 書き始める段階で唯一決まっていたことは、“剣の名を持つ男”の正体だけでした。また別の外伝を書く機会があれば、そのときにすべて明かされると思います。大丈夫です。そのへんの設定は固まっています。本編と外伝とを検証すれば、どういうことなのかがすべて分かります。ただ、労の割に得るものは少ないので、ぜひやめてください。

 舞台となったイギリスについては、もっと細かいマニアックなところまで書き込みたかったのですが、推敲の段階で無駄な部分として切り落としました。本作は、群を抜いて好き勝手に書いた文章なのですが、まだ自身の趣味を削る理性は残っていました。いずれは、本能のままに書き殴った目も当てられない丸裸の文章で綴った話が書けたらいいなと思います。

 『異能者が能力に頼らず知恵と勇気とズルで戦う話』を目指したのですが、結果として、『村崎右近が現代ファンタジーを書きたいように書いたらこうなった』という話に終わりました。我ながら残念でなりません(笑)

 最後までお読み下さり、ありがとうございました。
 どうぞ、今後ともごひいきに。