小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

ヤマト航海日誌

INDEX|149ページ/201ページ|

次のページ前のページ
 

2018.6.14 みんなその気でいりゃいいさ



さてと、そろそろ気づいた者がボチボチ出てきてそれがどうやら百人にもなったようだね。そうさ。もちろん、〈ハーメルン〉で今『ザ・コクピット・オブ・コスモゼロ』を出している島田イスケはおれだよ、おれ。まだ知らなかった者は、〈プロフィール〉のところにリンクを貼っといたから押してくんな。

こないだあっちに『イスカンダルになる男』の回を出したらそのすぐ後で、この日誌を開ける者が一日に二十人ばかり出やがんの。五月には一ヵ月で百のアクセスにもならなかったてえのにどういうこったろうなあ。ええ、一体よ。

前からこれを読んでいるやつばかりじゃねえだろう。〈ハーメルン〉で知ってこいつを覗きに来た者がウジャウジャといるんだろ。あっちでアタマの数ページを読んだ人間は現時点で四百人というところ。タッタそれだけの分母があればあれが『敵中』と気づく分子が何人か出て当然てわけだ。それにしてもわかりやすい。

なんでどうして君達みんな、これで盗みが成功すると思えるわけよ、と言っても無駄か。おれがこのログを出してすぐ、今月中に読む百人は全部が全部その気だもんな。

つーか君達、『どうかどうか、島田イスケは島田信之じゃありませんように』と思っていなかった? 作者本人でないやつに〈ハーメルン〉であのようなコメントの返信ができるならオレにもできる、だからコピペをしてもバレん、とか。

そんなわけがないだろう。あれはおれにしか書けないよ。min305とか杉鋸とかいう人のコメントに応えるのは〈フォークト=カンプフ検査〉ですから。おれ以外の者がやったら五問か六問で「こいつはレプリカントだ!」となるから。

だから言ったろ、ほんのちょっとのミスが命取りだって。盗みはバレて君は身元を突き止められて、仕事を失くし首を吊ることになるの。

しかしこれを読んでもまだ、君らはこう言うのだろうな。「嘘だ! 盗める! オレにはできる! 失敗する確率など、万にひとつも、億にひとつも、兆にひとつもありはしない! なぜなら、オレには完璧に、うまくやってのけられるからだ! 島田、お前は間違っている! お前のようなやつにこの小説はふさわしくないからこのオレが書いたことにしてやろうと考えてあげているのだから、土下座をして『ハハアありがたいことでございます』と感謝すべきなのに、どうしてそこまで卑劣で愚かで間違った方ができるのだ! お前は自分で頭がいいつもりだろうが、バカなんだ! バーカバーカ、ほんとにバーカ。そうだ、出渕裕なら、必ず言ってくれるだろう。『島田はこれの作者と呼ぶことはできない! これを本当に書いたのは、コピペによって物語に命を吹き込んだ君なのだ! なんという才能! すごいぞォーっ! 今日から君をミスターコピペっ子と呼ばせてもらうよ! どうか次の私の企画に脚本を書いてくれたまえ!』と。ああ、必ずそうなるに決まっているんだあっ!」

そんな確信があるんなら待っていないで今すぐコピペを君のサイトに出せばいいだろ。君はおれが間違ってることに絶対の自信があるんだろうに。おれが間違っていないと君がおれの小説を盗めないから間違ってる。これが完璧な論理なんだろ。うん。なるほど。ひょっとしたら、ほんとにおれが間違っていて君が正しいのかもしれないぜ。な。だから遠慮は要らん。早く盗んで出しなさいよ。

そうしないと誰かに先を越されちゃうよ。そいつは完璧な君と違って、バカだからすぐにバレてしまうよ。もうその後ではまったく盗みは不可能となる。いくら君の頭でも、そのくらいはわかるだろう。だから早くやんなさいって。誰もやらないうちにやれよ。

〈ハーメルン〉ではそろそろ話が、冥王星を〈スタンレー〉と呼ぶのはなぜかを明かすところに差し掛かる。こっちのサイトでその後にどんなことが起きたかは繰り返し書いて教えてやったろう。つーか君、その前から盗もう盗もうと狙っていたバカのひとりなんじゃねえのか。

あっちの読者はこっちとはかなり性格が違うからどうなるかはわからんが、でもやっぱり大半が盗む考えでいやがるからなあ。〈ガミラス捕獲艦隊〉を出したあたりでほとんどがコピペ星人に変わったことが実にわかりやすくわかった。だからそろそろ始めるか、五人くらいもうすでに他所に出してるのがいるかもしれんぜ。君がウカウカしてるからだよ。

芥川龍之介の『蜘蛛の糸』だね。つってもおれは読んじゃいないが、君はその主人公だ。蜘蛛の糸に掴まりながら、君は自分の下にいる百に向かって叫び立てる。「降りろ! これはオレの糸だ! もう四年半掴まってるんだ!」と。

しかしこの蜘蛛の糸では、糸に掴まる者達には決して自分の上にいる者が見えぬし声が聞こえることもないんだ。だから全員、自分が先頭と思っているし、君もそう思っている。しかしそれは間違いで、君は糸の先頭じゃないし、君らの誰も盗めばそこで糸から落ちるだけなのだけど、君らに何をどれだけ言っても網戸の蚊に向かって「家に入ってこようとするな」と言うのと同じ。

ああヤレヤレ……と、ここで今年一月の話に戻るが、おれの『敵中』がこのサイトで一日だけ一位になった日のことだ。その翌日から、このサイトの上位六作品だけが日に二十いくつかのアクセスを得て『敵中』がまったくトップに行けないようになりましたね。それが三週ばかり続いて、おれが〈ハーメルン〉に越したら途端に上位六作が日に十そこそこ。いやわかりやすい。

『勝った』と思ったんだろ、ええ? 島田は明日にもオレだけにすべてを盗ますしかなくなった。そう思い込んだんだろうが、ええ、おい、網戸の向こうの蚊よ。まったく同じ考えのやつが十人いるのもわかってたけど、十人の中でオレだけが、と。これを読んでもその考えはやはり変わらないのだろうな。

何しろもう四年半、糸にしがみついてんだもんなあ。わかるよ、うん。気の毒に。とにかくここで言いたいのは、島田イスケはおれだから君に盗みはできないってだけです。まあ言っても無駄だろうからみんなできる気でいなさい。その十人は首吊って死にな。



作品名:ヤマト航海日誌 作家名:島田信之