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夢の中の地獄

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すやすやと眠っていると、夢の中で暗闇に落ちていく。

気がつくと、そこは薄暗い洞窟の中。

洞窟の奥の方からガヤガヤと音が聞こえてくるので、足を忍ばせるように進むと、そこにはマグマが流れる大きな穴を囲って2頭身の体つきをした黄色や青や赤色した鬼達が歌って踊っていた。


なんて言ったらいいんだろう?恐いのか?可愛いのか?

とりあえず僕は隠れて様子を見ていると、鬼達の踊りと歌のテンションが段々と上がってくる。

あまりにも鬼が楽しそうなので、僕も連れられて、その輪の中に入って踊ってみた。

するとずっとニコニコと笑って楽しそうに踊っていた鬼が急に形相を変えて僕を睨み付けた。

楽しい歌声はもうそこにはなく、聞こえるのは鬼達の囁く声。

「誰だこいつ」「何処から入ってきたこいつ」「何者だこいつ」「捕まえろ」「捕まえろ」「捕まえろ」

僕は慌てて来た道を引き返した。後からぞろぞろと追いかけてくる鬼達。

そこにはもう可愛いと感じる余地はもうなかった。

暗い細い道をずっと走っていくと先の方に白い光が見えてきた。

無我夢中でその白い光に飛び込むと、ふと夢から目覚めて朝を迎える自分がいた。

これは僕がよく見る変な夢の一つです。
作品名:夢の中の地獄 作家名:沖気