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SAⅤIOR・AGENTⅡ

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 やっぱりこいつは未来が分かってる、オレ達の体の動きや刃の起動も全てがお見通しだった。
「はああっ!」
 オレがセイヴァー・アームズを横一線に薙ぎ払った。
 しかしモリゾンはこれを身を屈めて交わすと右手の掌底を腹に突き立てた。 
「ハッ!」
「ぐはぁああっ!」
 激しい衝撃がオレの腹を突き抜けると口から血を噴き出してふっ飛ばされた。
 続いてレンも背後から斬りかかるが、これも交わされてしまった。
 右手のセイヴァー・アームズを左に転がる様にして交わすと右足を振り上げると左手を払った。
 後ろ回し蹴りが炸裂し、レンのセイヴァー・アームズが放り投げられて床に転がって光の刃が消えて無くなった。
 慌てて右手のセイヴァー・アームズを順手持ちに持ち帰るとモリゾンの腹部目がけて突進した。
 しかし体を捻ったモリゾンは右足で即刀蹴りを放った。
「ぐぅううっ!」
 腹部を蹴られてふっ飛ばされたレン。
 しかし今回はただ飛ばされた訳じゃ無かった。
「β・モードッ!」
 レンの右手のセイヴァー・アームズに真っ赤な光の刃が輝くとセイヴァー・アームズを放り投げた。
 右手を大きく振るって首を右に曲げるとセイヴァー・アームズを放り投げた。
「今だぁーーっ!」
『何っ?』
 モリゾンはレンが投げたセイヴァー・アームズの方を振り向いた。
 そこにあったのは操縦席で、操縦席のコンピューターにセイヴァー・アームズの光の刀身が突き刺さった。
 すると船内に警報ブザーが鳴り響いた。
 そして今まで宙に浮かんでいたディスプレイには宇宙語だが『warning』の文字が浮かんだ。
 電気回路はショートして端末は火を噴いた。しかしそれがモリゾンに初めて隙を生んだ。
 オレはセイヴァー・アームズを構えて瞬間移動すると奴の真正面に飛んだ。
『し、しまっ!』
 初めてモリゾンが動揺した。
 こいつの弱点は能力その物だった。
 予知能力は確かに厄介だがこいつはそんなに遠い未来を見る事はできない、こいつが見られる時間はせめて1〜2秒程度だ。
 しかもオレ達を攻撃して直ぐに予知を止めている、よほどの集中力を使うんだろう、ましてや戦いながらなんてなお更だ。
 その為にオレ達以外の未来の『その先』を見る事が出来なかった。
 勿論こうなるとは思ってなかっただろう、ただ見ていただけのアブラムも目を大きく見開きがら驚いていた。
『ぎゃああぁぁああぁーーーーッ!』
 オレはモリゾンの腹部にセイヴァー・アームズが突き刺さった。
 金色の刃は奴の腹から背中を貫通し、刺された箇所から光の粒子となって消えて行った。
 オレはセイヴァー・アームズを引き抜いて大きく振りかざすと、今度は左肩から右わき腹までを切り裂いた。
『がああああっ!』
 モリゾンは絶叫する。
 斬られた箇所が増えたのでさらに粒子化が進んで行く…… そんなモリゾンは傷口を両手で押さえながら数歩後退するとオレをにらみつけると震える手でオレを指差した。
『わ、私の負けだ。諸君らの力を称えよう…… しかしこれで勝ったと思うな、もう直ぐ宇宙平和連合は崩壊し、全銀河は戦火に巻き込まれる…… 諸君らの努力は無駄となるのだ!』
 今更ながら負け惜しみとしか聞こえない。
 しかしこいつは後悔している様子は全く無かった。
 全力で戦って大満足ってか? くだらねぇ事だ。
 こいつもかつては自分の惑星や仲間の為に戦った。しかし仲間達に裏切られ、道を外れた事で全てがおかしくなった。
 こいつも被害者だって事は認める、だがオメガの野望に加担したこいつには最早同情の余地は無かった。
 オレは自分の敗北に高笑いしながら消えて行くモリゾンにそう思った。
 
 ワープ開始からおよそ40分が過ぎた。
 レンはわき腹を抱えて立ち上がり、覚醒状態を止めると次の標的に向かってセイヴァー・アームズを向けた。
「次はテメェの番だ。カイト星人、アブラム・サロウッ!」