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5歳の凛ちゃんがあらわれたら

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そのときハートは射抜かれた



五歳の凛は真琴と遊んでいる。
その近くを遙が通りすぎる。
遙はいつもの無表情である。
無表情のまま、服を脱ぎ捨てていく。
やがて、全裸、ではなく、水着姿になった。
水着姿の遙はプールに飛びこんだ。
遙は泳ぐ。
いつものように綺麗に、そして速く。
凛は真琴のそばを離れてプールのすぐそばまで行った。
その眼は泳ぐ遙に釘付けである。
しばらくして、遙は泳ぐのをやめた。
遙は自分のほうをじっと見ている凛に顔を向ける。
それから、言う。
「一緒に泳ぐか?」
凛の顔がパアッと輝く。
「うん!」
弾んだ声で返事すると、凛は着ているものを脱ぎ捨ていく。
もちろん、服の下には水着を着用していた。
凛はプールの水の中に入った。
その凛のそばに遙は行く。
遙は無表情のままだが、その口元にはかすかな笑みが浮かんでいる。凛が可愛くて可愛くてしょうがないのだ。
置いて行かれた真琴のそばに渚と怜と似鳥が寄ってきた。
「はるちゃん、凛ちゃんを泳ぎで釣ったね」
「凛さんのハートの射抜くために、遙先輩は自分の身体を使ったわけですね」
「なんだかその表現はいやらしい気が……」
「……まあ、しょうがないよね」
ハハ……と真琴は苦笑いした。



遙と凛はたっぷり泳いだあと、プールサイドにあがった。
プールサイドで、凛はなにか考えているような表情をしている。
そんな凛の様子を見て、遙はたずねる。
「どうかしたのか?」
凛は遙の顔を見た。
「ナナセ、おまえ、本気で泳いでいるか? 俺が子供だからって手を抜いてないか?」
キッと鋭い眼差しで遙を見すえ、両方の手を拳に握って、言う。
「おまえの本気、見せてみろ!」
強い口調、だが、やっぱり舌っ足らずなところがあった。
遙は眼を大きく開いた。
その身体が、ふらっと揺れた。
「はるちゃん!」
渚たちが遙へと駆け寄る。
「ハル、大丈夫!?」
真琴はプールサイドに倒れそうになった遙を直前で受け止めた。
「……遙先輩のハートが射抜かれたようですね」
「天使のやったことだからしかたないですよ」