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ラジオ人生相談

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「あなたの旦那さん別に心配ないよ。 だいいち別に浮気してる訳じゃないと思いますよ。 そういう店は客にまた来て下さいってメールだすのよ、商売だから。別になんでもないことですよ。 旦那もそれわかって行ってると思うよ。男は外でそういう遊びするのもたまには必要よ。それで、あなたはその店のオンナに旦那と別れて欲しいって言いたいって、別に付き合ってるわけじゃないんだし、それに、そんなことしたらかえって向こうのオンナに馬鹿にされますよ、誰があんたの旦那なんかにって言われるのがオチですよ。向こうのほうが割り切ってるし、そんな店でもてるのはよっぽどの金持ちだよ。 旦那が帰りが遅いのはあなたにも問題があるんじゃないの。 家で暗くなってんじゃないの。誰だってそんなかみさんがいる家に帰りたくなくなるよ。旦那がしゃべってくれないなら、自分からしゃべりやすくするように心がけなきゃ。 家では明るい妻になりなさい。自分から明るくすれば自然と向こうから心を開いてくれるよ。とにかく明るく、明るくね。」


 確かにたかしさんとあの女の人とはなんでもなかったのかもしれない、でも、それをもう一度彼に確かめるのはわたしにはできない。こんどのことは、わたしがたかしさんを疑ってしまったのがいけなかったんだ。わたしがたかしさんのことを信じてあげること、それがこれからのわたしたちには必要なんだと思う。 あの先生が言うように、明るく、明るくなって、たかしさんを迎えてあげなきゃ、そうすれば、このからっぽの部屋も、なにかで満たされるかもしれない。


 なあ、どう思う、あれからアキちゃんやらしてくれないんだよ、あれからって、はじめの金渡してからだよ30万、やらしてくれないっつーか、アフター誘ってもなんだかんだ言って全然来ないし、やれるやれない以前の問題なんだよ、やっぱ堕ろしたあとって出来ないのかな、そこらへんよくわかんないけど、だってそんなこと直接聞きにくいし、店で聞けないじゃんそんなこと、お店にはぜったい秘密だよーって言ってたし、それにアキちゃん金渡したあとにメールで、お店休んでた期間の罰金があるからもう20万欲しいって言ってきたんだよね、それってもう20万渡すまではやれないって事なのかよ、始めに渡した金も奥さんに内緒で貯めてたやつなんだけど実はそれ、アキちゃんと一緒に住むための資金だったんだよね、まあ俺も家庭があるからずっと一緒にってのは無理だけど、二人で金出し合って小さなアパートでも借りてさ、普段はアキちゃんが住んで、それで俺が店行く代わりにそのアパートで会えば今より二人の時間が増えるじゃん、アキちゃん週末店出てるから、週の初めに2、3日は行くようにして、そしたら俺も土日は家で過ごしてさ、ちょっと体力的に大変かもしれないけど、アキちゃんだって昼間デザインの学校通って夜キャバで仕事してるんだから俺もがんばらないと、ってその計画の事はまだアキちゃんには言ってないんだけどさ、いつ言おうか迷ってるうちにこんな事になっちゃって、とりあえず、20万はちょっと待ってって言ってあるんだけども、金ないから店にも前みたいには通えなくなってきちゃってて、週末とか家いるとすげー会いたいんだけど、小遣い少ないし、がまんしてるんだけどさ、家で妊娠してる奥さん相手に酒飲んだって面白くもなんともないじゃん、奥さんもやっと出来た子供だからすげー気使ってて俺もよかったねっていってるんだけど、正直ダブルでくるとは思わなかったよ。

 初めアキちゃんから大事な話があるから会いたいってメールあって、向こうから誘ってくるのも、昼間会うのも初めてだったからなんかいい予感しながら待ち合わせのカフェ行ったらアキちゃん、俺の顔見るなり泣き出しちゃって、ずっと生理こなくて怖かったんだけど今日病院行ってきたら、やっぱりそうだった、どうしよう、しゃくりあげながらそんな事言うから俺、初めよく聞こえなくて、え、って聞き返すとアキちゃんあのぱっちりした大きな目からぽろぽろ涙こぼしてる、店のドレスもかわいいけど、普段着のアキちゃんはやっぱ新鮮で、今日くる前に会ったらすぐ、普段着もかわいいね、って言おうって思ってたんだけども、そんな状況じゃないみたい、なんか他の客が変な顔でこっち見てるし、とりあえず落ち着こうって、だいじょぶだからね、つってもこんなこと初めてだから俺だって泣きそうだったんだけどさ、迷惑かけてごめんなさい、下向いて肩ヒクヒクさせて泣き止まないアキちゃん、そんなのアキちゃんのせいじゃないよ、俺がわるかったんだよ、酔っぱらってちゃんとコンドームしなかったからだよね、きっとあの時だよ、それがいつの事か思い出せないしそんなの毎回だったような、それに俺まだアキちゃんとそういう関係になってそんなに長くないからそんなにやってないような気もするけど、そんなの長いとか短いとかじゃないよね、現に奥さんとはずっとやってても全然出来なかった訳だし、欲しいと思ってても手に入んなかったり、欲しくないものがすぐ出来ちゃったり、人生思いどおりにいかないね、なんてそんなことアキちゃんには言えないから、どうしようか、とか言いながら俺も黙っちゃってお互いにその言葉をどっちが先に言うかじりじりしてる感じ、ついにアキちゃんのほうからとりあえずお店休む間の分も会わせて30万下さいって、もう泣いてなかった。

 思うんだけど、もしかしたら俺以外にも男がいるんじゃ、だとしたらホントに俺の子か、アキちゃん人気だから会ってる最中でもよく携帯鳴ってるし、どれがただの客か男かなんてこっちはわかんねーじゃん、初めて先輩に連れられてあの店行った時からアキちゃん結構人気あるほうだったし、レギュラーじゃないくせに指名いっぱいだったから、それ思うと俺なんかと付き合ってくれたことが奇跡だったのか、俺はっきし言って先輩みたいに遊んでなかったし、金も使えないのに、そんな俺のこと好きって言ってくれるって事はアキちゃんが結構真剣に俺の事考えてくれてるってことにつながるんじゃねーの、客としてじゃなくさ、そう思うとアキちゃんの事疑ったらかわいそうだけど、でもそれならやらしてくれなくなったっつーのはおかしーし、前まではアキちゃんだって結構乗り気だったっていうか、乗り気ってそっちの意味での乗り気ってのもあんだけどもさ、向こうから腰動かしてきたり、言わなくても終わった後に口できれいにしてくれたり、うちの奥さんが全然そういうのダメだから、俺初めてだったんだよそんな積極的な娘、俺のして欲しい事わかってくれてるっつーか、本当の自分見せれるっつーか、奥さんだと俺がしたい事とかバカにされそうで、そんなことしたがるなんて、異常、考えらんない、なんて言うんだろうし、考えらんないって言ったって、現にそれをしたいって思ってる俺がいるんだから、だからさ、そんな目で見なくてもいいじゃん。
作品名:ラジオ人生相談 作家名:MF