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アインシュタイン・ハイツ 102号室

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 それが分かっただけでも良かった、と思った。それだけでも心が随分軽くなって、俺はすごくよく眠った。多分それだけ疲れていたのだろうと思うが、そんなことも考えられないぐらい、夢も見ずに凄く深く眠った。
 死体みたいに寝ている俺を心配して、何度か叔父が様子を見に来たらしいが、俺はまったく気がつかなかった。
 アインシュタイン・ハイツ。埃っぽくて煙草臭い叔父の部屋。
 十八でどん底でズタボロでガタガタな俺の「これから」は、多分ここから始まるのだ。