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漢字一文字の旅  第三巻

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七の三  【蛋】



【蛋】、中国では「卵」のこと。
この「卵」は向かい合ったたまごの形だとか。だが【蛋】、なぜたまごなのかわからない。

そんな【蛋】に宝石がある。それは「蛋白石」、オパールだ。
乳白色の輝きがあり、オーストラリア、メキシコが原産地。

そして「蛋白石」は石だけではない。植物にもある。
それはプラント・オパールだ。

稲は水分を吸い上げ、細胞にガラス質の珪酸体を作る。
枯れて土に戻るが、このガラス質は腐らず、時を超えて残る。
そして稲のプラント・オパールは美しく、イチョウの葉形の特別な形をしている。

2005年、岡山県・彦崎貝塚の約6000年前の縄文前期の地層から大量にプラント・オパールが見つかった。
これが意味するところは、当時ここで稲作が行われていたということだ。

このようにして日本ではいつ頃から稲作が行われたのか、最近明らかになってきた。
岡山市の朝寝鼻貝塚、ここが最も古く、6400年前にはみなさん銀シャリをいただいてたようだ。

いずれにしても【蛋】、中国では「卵」だが、日本では古代ロマンまで誘ってくれる漢字なのだ。