小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

小さなタンポポの旅

INDEX|2ページ/4ページ|

次のページ前のページ
 

「お兄様・・・おにーさまー!!うわーん!!」
「えぐっ・・・えぐっ・・・ヒクっヒクっ・・・ぅぅううううわぁぁあああーーーんん!」
1人の妹が泣きだしたかと思うと、それにつられて弟達が泣きだした。
僕まで泣くわけにもいかないので、涙をこらえて弟達をなだめる。
雨が止み、大きな虹がかかる。
「ほら!見てごらん!大きな虹だね~綺麗でしょ?」
「えぐっ・・・ヒクっ・・・うん・・・」
今すぐ泣きだしそうな顔から少しだが笑顔が見えた。しかも1人の弟はもう泣きやんでる。
「すみませ~ん。失礼かと思いますが~、私もこの風に乗らせて頂いてもよろしいでしょ~か~?」
「え?あぁ、どうぞ」
「ねぇねぇ!姉ちゃんはどこから来たの!ねぇねぇ教えて~!」
目を輝かせながらその人に近づく1人の弟。その人は嫌な顔もせず、笑顔で「いいわよ~」の言った。
「そうね~なんて言ったらいいかしら~私は~橋の下から来ました~!」
「橋の下?」
僕等兄妹の声がハモる。
「そ~うよ~橋の下。私の~ママは~橋の下に生えてたから~。だから橋の下」
「そ、そうか。ん~でも弟はきっとそういうことを聞いたんじゃないと思うな」
「ん~?どういうこと~?」
天然すぎる。多分皆思ったはず、顔が引きつってる。
作品名:小さなタンポポの旅 作家名:DG4