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七ケ島 鏡一
七ケ島 鏡一
novelistID. 44756
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グランボルカ戦記 外伝3 前日譚:カズン

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「取引条件は君たちの情報じゃない。取引条件は、この城と城下の非戦闘員に手をださないこと。それを守ってもらえれば食事も住居も提供しよう。」
「は・・・?それだけ?」
「ああ。」
「いいんじゃないかな。」
「ルーファス・・・お前はどうしていつもそう・・・。」
 抗議しようとしたカズンの耳元にルーファスが顔を寄せて耳打ちする。
「城の中なら夜だって襲えるじゃないか。それに食事に毒を入れることだってできる。」
「・・・・・・・。」
 黒い笑いを浮かべながら言う相棒を見てカズンが絶句する。
「念のため言っておきますけど。食事には妙なことをしないほうがいいですよ。」
 ルーファスの言った事が聞こえていたのか、何を言っているかの想像が付いたのかアリスが笑顔で釘を指す。
「うちの母を怒らせたら、あなた達が明日の晩ご飯になっちゃいますからね。」
 あらあらと笑いながら言うアリスの笑顔はルーファスなど比較にもならないくらい黒い笑顔だった。
「もう、いいかな?二人の部屋なんだが・・・。」
 何を考えているのか、何も考えていないのか、アレクシスが二人に割り振った部屋は自分の隣の部屋だった。