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D.o.A. ep.44~57

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果たして、その現場にたどりつく。
ずいぶん暴れたあとがあり、荷が荒れている。
抵抗しようとして返り討ちにあったのか、腰を抜かした乗組員、そして。
「ネイア!?」
「………」

ぐったりとしたネイアを背に乗せた黄金の獣と、それに弓を引き絞って対峙するティルがいた。
「お嬢!!」
呼びかけるも返事はなく、気絶しているらしい。
「撃つな! あんちゃん、撃つなや! …ネイアに当たったりしたらただじゃすまさんで!!」

怒鳴り声に、彼がその視線を声のほうへやった瞬間。
レオンハートは地を強く蹴り、ネイアを背に乗せたまま、驚くべき跳躍をする。
琥珀のまなこと、ライルの目が刹那の時、合わさる。

来い、といっている。
このまま、この島を去ることは許さない。
かならず、お前を生かしてはおかないと。

金色の後ろ姿が矢の射程距離をこえてしまったため、ティルはその腕を下ろし、憮然とした顔つきでアントニオ船長をながめている。
う、と言葉をつまらせた彼は、渋面をつくる。
そして、斜め下の目線の先、足もとで倒れている乗組員を助け起こした。
「船長、お嬢が…!」
「すんません!俺らがついてながら、お嬢をこんなことに…」
ネイアに危害を加えられはしまいかと、誰もが顔に焦燥を浮かべている。
アントニオ船長が、乗組員たちに、怪我はないか、とたずねると、みなかすり傷との返事があった。

「ッ、…ごめんなさい。 たぶん、俺のせいです」
おもむろに頭を下げたライルは、肩に手を置かれる感触に、びくりと首をすくめた。
おそるおそる目線をあげていくと、眼帯のないほうの瞳が、

「どういうことや…? あますコトなくきっちり吐いてもらおか、あ゛?」

あまりにも筋者じみた細まり方をしていたので、ゾッとして、土下座したくなった。







作品名:D.o.A. ep.44~57 作家名:har