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「舞台裏の仲間たち」 47~48

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「とりあえずは今日は、北部海岸をドライブしましょう。
 タクシーをチャーターしましたので、
 お気に入りの女の子に連絡を入れて、一緒にドライブに連れ出しましょう。
 昨日のあの子でいいですか?」

 昨日のあの子と言うのは
、昨夜行ったスナックで会った女の子でした。
意気投合をして何故か盛り上がった片言の日本語を話せる少女のことです。
さんざん飲んでから彼女たちに誘われて、深夜の屋台へ同行した覚えがあるのですが、そこから先の記憶が定かでありません。
ホテルに戻ってきたのは午前1時過ぎのことで、
そのままベッドへ倒れ込んだまま朝を迎えたような気がします。


 朝食が済んだ頃に、その彼女が現れました。
Tシャツにホットパンツと言う軽装で、ほとんど化粧っ気はありません。
表にはすでにワンボックスのタクシーが待っていて、亀田社長とパートナーが
真ん中の席に座り、私たちは並んで後部座席に陣取りました。


台湾島は南北に長いサツマイモのような形をしています。
中央を高い山地が貫ぬいていて、西には広大な平野部分が広がっています。
一方の東側は、海岸沿いだけがわずかなばかりな平地になっています。
台湾の北部で、台北県水南洞から宜欄県港までの約66kmの海岸が、
『東北角海岸』と呼ばれていて、ここには景勝地として有名な
野柳風景區なども広がっています。
北部海岸線を代表する風光明媚な観光地です。


 車中で無口になってる順平に貞園と名乗った少女が、
昨日と同じ片言の日本語でなにかと世話を焼いてくれます。
あらためて年齢を聴き直すと、やはり18歳だと答えました。



 「そうだよなぁ、
 確か夕べもそう言っていたよな・・・・18だって。
 屋台からホテルに戻ってきてからの記憶が
 曖昧なままなんだ」

 「北京ダックを食べると言って、
 一羽丸々買ってきて、わたしがむしってあげたのよ。
 あら、やだ、覚えていないの?
 嫌だわね~、この人」