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四神倶楽部物語

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 魔鈴はなんでも話しますよと、その心構えなのか少しの間を取り、おもむろに……。
「ううん、ホントの動物は自然地区に行けば一杯いるわ。昨日通ったでしょ、あそこは周りに電子鉄線が張られた限られた地区でね、アニマノイドだけが放たれてるの。そう、人工動物ワールドと言ってね、自然地区からは分かれてるわ」

 魔鈴のこんな話しにさらなる疑問が湧き、悠太も小首を傾げます。「それにしても自然動物と人工動物は別々な所にいるんだ。なぜ、そんなことになってるのですか?」と。
「だって、緑星人(みどりせいじん)にとってこのグリーンスターは、掛け替えのない星ですもの。ずっと昔のことだけど、みんな地表で暮らしていたのよ。それで星の自然が荒廃してしまってね、動物たちも絶滅の危機に陥ったわ。その時初めてね、その過(あやま)ちにみんなが気付いたのよ」

「それって、魔鈴さん、今の地球のようだわ。それで、みんな何に気付いたの?」
 佳那瑠がこの話題に興味があるのか、横槍を入れてきました。
「それはね、佳那瑠さん、地表面だけでも、すべて自然のあるがままに任せようとなってね。緑星人が立ち入れるエリアを自ら制限したの」
「ふうん、それでなのね、緑星人が地底世界に住むようになったのは」
 佳那瑠はさすが頭の回転が速く、すべてを理解したようです。
 それにミッキッコは細長い指を頬につけて、ちょっと可愛い仕草で、「だけど、昨日のように地表上の行き来も必要だし、子供も大人も太陽の下で遊びたいわよね。だからなのかしら、一部の区域だけを開放してるのは」と。

「そうよ、ミッキッコさん、動物たちがたくさん住んでる自然地区は、立ち入りの制限をきつくして、完全に自然の摂理に委(ゆだ)ねてあるのよ。つまり自然の為すがままにしたの。その代わりにね、だって地表に出て、本当の日光を浴びたり、大自然に触れたいでしょ。だけど、それだけじゃ面白くない、だからありとあらゆるアニマノイドを放ってね、人工動物たちのワールドとしてあるのよ」

 私は「それでなのか、ヤツらは親愛の情を込めて、全部ニッと笑ってたのは」と昨日の虎やティッチンを思い出しました。
 魔鈴はこれを察してか、私の方をちらりと見て、「お兄さん、あの子たち可愛かったでしょ。だけど時々だけど、電子鉄線を乗り越えて本物のライオンが侵入したりもするのよ。それって危ないでしょ、だからすぐ本物かどうか見きわめできるように、アニマノイドにはすべてグリーンアイズになってもらってるのよ」と。


作品名:四神倶楽部物語 作家名:鮎風 遊