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四神倶楽部物語

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 朝10時過ぎに、魔鈴が自家用小型天車(てんしゃ)で迎えにきてくれました。

 魔鈴は龍斗、つまり私の妹だと名乗ってます。そのためか本日は私が生まれた所、そして幼い時に暮らしていた場所に連れて行ってくれるというのです。
 本当だろうかと眉唾ものですが、私は一応信じて……、というか、折角ですから兄の振りをして、ミッキッコと佳那瑠、そして悠太とともに行くことにしました。

 乗車した魔鈴の自家用小型天車、それは確かに車のようなものでした。ただ違うのは空中を自在に飛び、進むことができるのです。
「お兄さん、それとみなさん、グッドモーニング。さあ出掛けるとしましょう」
 魔鈴は元気な声で挨拶をして、私たちを天車へと招き乗せてくれました。そしてサアーという軽快音を発し飛び立たせました。窓から外を眺めてみますと、一杯の天車が飛んでます。

「魔鈴、なんか行き来が頻繁で、デタラメのようだけど、よくぶつからずに上下左右にヒューヒューと飛べるもんだね」
 私は交通事故が心配で、無遠慮にそんなことを訊いてしまいました。
「あらっ、お兄さん、ここの画面を見てちょうだい。空間には何もないように見えてるけど、このスクリーンに映ってるでしょ、ちゃんとした空中回廊があるのよ。ほら、信号まで備わってるわ。だから絶体にぶつからないから、安心して」

 私は魔鈴に言われるままに画面を覗いてみますと、高速道路がX軸、Y軸、そしてZ軸に、つまり上下左右の四方八方に捩(よじ)れながらも伸びていってます。なるほどと納得して、昨日までの見聞で、みんなにもいろいろと疑問があるのでしょう、これを切っ掛けとして、まず佳那瑠が質問の口火を切りました。

「ねえ魔鈴さん、この星の動物って、ロボットのアニマノイドしかいないの?」
 私も同じような疑問があり、魔鈴からの答を待ちました。


作品名:四神倶楽部物語 作家名:鮎風 遊