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四神倶楽部物語

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 一方大地では、大自然がどこまでも広がり、体長40メートルはあろうかと思われるアルゼンチノサウルス、多分体重は90トンを超えるでしょう、そんなヤツらが何頭も草原を闊歩していました。
 だが、ここは恐竜時代かというと、これがまた違っていて、マンモスやキリンやライオンまでもが……、そう、ありとあらゆる動物が喧嘩せず、活き活きと暮らしているじゃありませんか。

 しかし、様々な動物たちには一つ共通点がありました。それはいずれの動物も緑目です。すなわち、人工知能ロボット、グリーンアイズを持ったアニマノイドだったのです。

 こんな超非現実的な大自然の中を、魔鈴が運転するクラシックカーで1時間ほどさらに走ったでしょうか、突然緑色の鳥居が現れました。そこには「ここからグリーンタウン」という標識が掛かっていました。
 相変わらずエンジン音をガンガンと唸らせ、緑の鳥居をくぐると、道路に沿って綺麗な小川があり、さらさらと流れてます。その川べりでは色とりどりの花が咲き乱れ、さらに進んだところの広場では子供たちが歓声を上げ、楽しそうに遊んでいます。

 いつか見た風景、私たち全員にはノスタルジックな感傷が。そして、それを振り切りさらに先へと走ると、一面淡いピンク色に咲いた並木道が続き、老人たちが優優と散歩しています。
 そんな情景の奥には、煉瓦造りの建物が並び建ち、すべてがアンティークでした。まるで18世紀の、自然溢れる美しい町へとワープしたような感覚に陥ったのです。

「へえー、ここがグリーンタウンなのね。きっとホテルも年代ものなんでしょうね。ところでシャワーのお湯、出るかしら?」
 ミッキッコが突如呟きました。私はなぜ彼女がこんなことを心配げに洩らしたのか、うーん、なんとなく理解できるよな、てなところでしょうか。
 多分町は高度に発展していて、そこには空を貫く未来的なホテルがある、そんなことを予想していたのでしょう。きっとアーバンライフ的で快適な宿泊を期待していたのだと思います。

 しかし、町の様相は中世風。だが、ミッキッコの好みはアンティークより未来型で清潔なもの。まあな、ミッキッコの心配もレディだから仕方ないかな、と私はちょっと同情してやりました。だが魔鈴は、ミッキッコの心の動揺に押し黙ったまま、カタカタ、カタカタと年代ものの車を走らせ続けるだけでした。
 それからしばらくして、そこは町の中心となるのでしょうか、赤いレンガ造りの高さ20メートルほどの円筒型のタワーに着きました。


作品名:四神倶楽部物語 作家名:鮎風 遊