小説が読める！投稿できる！小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ！

アイラブ桐生Ⅲ・「舞台裏の仲間たち」（32）
第二幕、第一章（6）ちひろと『草穂』

　石川さんの静かな運転で松本までたどり着いた一行は
明日に備え、早めに宿をとることを決め松本城の近くに静かな旅館を
見つけました。夕食までは時間があるために、少し休息を取りたいという
順平だけを残し、３人だけで松本城の見学へ出かけます。

　さすがに、腰にずっしりと重い疲労感を覚えた順平は、
ぐったりと身体を伸ばすと、そのまま畳の上で、ウトウトとはじめます。
そのまま、いつしか浅い眠りへと落ちて行きます。
しかし、ものの20分も立たないうちに
人の気配と物音に気がついて、その順平が目をさまします。
レイコが画集を抱えたままの姿勢で、靴を脱ぎ始めているところでした。