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超短編小説  108物語集(継続中)

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 嫌がる漁師を説得し、荒波を乗り越え、上陸。
 しかしまことに驚きだ。海に向かってまさに豪邸が建つ。
 そして海人太郎、花子の表札が掛かる家を訪ねると、妙齢の婦人が出て来た。笑般若どころではない。
 刑事は折り目高に挨拶し、いくつかの質問をする。
 これにより、中身不問の倉庫業を営んでること、夜な夜な怨霊が現れるため家の周辺に高い塀を築き、防御していることなど、噂通りであった。

 そして最後に、芹凛が鋭く「海人太郎さまは奥さまと離れ、どちらで、何を?」と詰問する。
 これにマダムは女同士だけが感じる棘が刺さったのか、サッと血を引かせ、「男たちは島を囲む結界を超え、俗世界の本土で世直しをしてます。女だけのこの聖地に時々戻ってきます」と答え、一拍置いて「あんさんは海人の敵ね」とイヒヒと口元を歪ませる。
 こんなぶつかり合いもあったが、海人家は事件に絡んでると、その自信を得て二人は署に戻ってきた。
 そして翌日、さらに調べ上げる。