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超短編小説  108物語集(継続中)

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 客先訪問を終えた一樹、コンビを組む同期のカズラから、ちょっと道草していかない、と誘われた。
 カズラは若いながらも凄腕の営業部員。今まで就業時間中にサボるなんて見たことがない。しかし珍しいことがあるものだ。

 一樹は生真面目だが、口べた、セールスに向かないスタッフ。もちろん自分でもわかってる。そのため、顧客との良好な関係作りが求められる部署から早く抜け出したい。しかし、入社後三年は営業現場実習、それが会社方針だ。それでも来春には異動、そう期待し、なんとか踏ん張ってきた。いや、同僚のカズラに支えてきてもらったと言っても過言ではない。

 カズラは新人ながらも論理的に主張を展開させる。ビジネスは感情ではない、数字だ。そう信念を持ってるのだろう。横に寄り添うだけの一樹は、凄いヤツだといつも羨望の眼差しで見、自分もそうありたいと憧れてる。

 そんな出来るカズラだが、もし一樹との共通点を見つけるとするならば、それは名前の読み。たった「き」と「ラ」の一字違いの「かずき」と「カズラ」。まことに些細なことだが、そのことだけでカズラを身近に感じ、いつかきっとカズラのようになろうと励まされてきたのだ。