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吉葉ひろし
吉葉ひろし
novelistID. 32011
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うこん桜の香り

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百合は翌日、西山に礼を言うと帰宅した。そして、その日の夜勤に勤務した。
西山が百合に生きる希望を与えてくれた気がした。
百合は波子の友達を調べ出した。
波子は日記を書いていないので、そんなことでさえ大変な作業であった。
百合は信じたくは無かったが、波子は女になっていたのではないかと感じていたのである。それは親としてより、女としての直観である。
西山が言い出さなければ心の奥に置いておきたいことであった。しかし、心中か殺されたのであれば、大事なことになる。
司法解剖されたがそこまでは警察も知らせては来ない。
部活だと言って、学校の帰りの遅いことが何度か有ったことを思い出した。
美術部の友達に電話で聞きだすと
「波ちゃん先生の事好きと言ってた」
と教えてくれた。

 
作品名:うこん桜の香り 作家名:吉葉ひろし