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NOT EQUAL [0]【オリジナル】

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[1]

――気がつくと僕は、すっかり暗くなった学校の最寄りの駅前でぼーっとつっ立ってた。

(…いけない、早く帰らないと…)
 さすがにまずい。夏至が近いのにもうこんなに暗いってことは相当な時間だろうし。

 歩き出そうとしたところで、鞄を持ってないのに気付いて。
 後ろを振り返った次の瞬間、背後から何か大きいものにぶつかられた。
「うわっ!」
「なわっ!?」
 幸いにも僕は手をつかずに済んだ。振り返ると、僕とそう変わらなさそうな男性が見事に尻もちをついている。僕にぶつかったのはこの人か。
「大丈夫ですか?」
 行き交う人々が僕たちを眺めながら通り過ぎていく中、僕は助け起こそうと手を差し出した。
「……」
 けど、その人は僕に気付かなかったようだ。彼はそのまま立ち上がって、僕の目の前に壁のように立ちはだかった。
(…? 僕はそんなに小さくはないと思うけど…)
 僕は背の高いその人物を見上げて…白いTシャツの上の顔が、わりとなじみのあるものだと気付いた。

「君、隣のクラスの…」
 体育の授業で一緒になるから知っている。彼の名は川森直征[かわもりなおゆき]といって、僕と同じ中学に通う同級生だ。彼の特徴といえば季節を問わず制服のポケットに扇子を入れていること。もしかしてと思って見回せば、やっぱりというかなんというか、ズボンのポケットから扇子が飛び出ていた。
「あっ…」
 やっぱり気付いてなかったらしい。川森君は僕をじっと見て、そして何故かあたりをキョロキョロ見た。
(…?)
 僕が首を傾げた次の瞬間。

 彼は右手で僕の夏服のシャツの胸元を鷲掴みにした。
「えっ!?」
 そして真横に駆け出した。僕はそのまま路地裏に連れ込まれた。