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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「仮面の町」 第十八話

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「天木弘一です。お忙しいところ突然伺いまして申し訳ありません。大切なお話がしたくて参りました」
「天木さんお座り下さい。今勤務中じゃないのかね?会社から言い付かってきた話なのかな?」
「仕事は休んで来ました。ご心配なく、サボってはいませんので・・・」
「そうか、なら良かった。用件は何?事故の件って誰の事言っているのかな?」
「お忘れですか?深谷運転手が起こした事故の事は?」
「深谷くんの起こした事故?そうだったのか・・・彼は惜しいことに、ついこの間事故で亡くなってしまったからもう聞けないんだよ。残念なんだが」
「知っています。堤防道路から川に転落した事故で亡くなったんですよね?」
「ほう、物知りだねえ。だったら解るだろう?話せる相手がいないって言うことが」
「あなたが居られるじゃないですか?深谷さんは運転していましたが、後部席には久能さんが乗られていたんですよ。覚えておられないのですか?」
「解らないなあ・・・深谷くんが勝手に起こした事故で聞いていなかったものがあるのかも知れないけど・・・それがどういう係わりがあると言うんだい?」
「あの夜警察に電話をしたのはボクなんです。山崎警部が現場検証をしたときに付き添ったのもボクです」