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杉が怒った

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第6章 トンネル工事



―トンネル工事現場で、幅50メートル、高さ50メートルにわたって大規模な崩落が起きた。これにより建設中の道路は基礎ごと崩壊。幸いトンネル工事現場に入っていた作業員4名は、直前に天井に亀裂が入っていることに気付きあわてて逃げ出し難を逃れた。まさに危機一髪だったようだ――



「……次のニュースです。先日、崩落事故のあった尾高山トンネル工事付近で、作業員数人が身体の不調を訴えて、病院に搬送されました。詳しいことは解っていません。この点に関して工事事務所からのコメントは発表されておりません。目撃した地元の人は、聖なる山に穴をあけて天狗の罰が当たったのではないか……ということを真面目に話していたそうです」

T大学植物研究所S博士の助手である日野の意見を取り入れ、防毒マスク着用の保健所員によってS博士が心肺停止の状態で発見された。日野は、今病院で各種の検査が行われ、疲れた身体をベッドに横たえていた。博士が痙攣している姿が目に浮かんだ。あまりに常識を超えた事実に涙も出なかった。研究所の閉鎖がなされたが、まだ詳しい調査は行われていない。日野は研究所長の立川に詳細を話したのだが、果たしてどれだけ理解してくれたかは分からない。部屋にはもう毒物の反応はなかったのだから。

日野は、たった今のニュースも頭にいれて、ここ数日で頭に入っている情報を整理してみた。
PCに繋がっている杉の木【ジン】 それがインターネットより厖大な知識を吸収している。その中に植物の作り出す【毒物】があった。
すぐ近くにある尾高山のトンネル工事、杉の木の伐採。【ジン】は怒っているのではないだろうか。

作品名:杉が怒った 作家名:伊達梁川