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永山あゆむ
永山あゆむ
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OATH~未来につなぐシルベ~第一章(第7話・第8話(前半)

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第一章-自警団員への道- 第7話-わたしの旅の始まり-



■海上都市ヴロール ジャスティス支部2階 団員宿泊施設 1号室<シーンNo.7-1>

 夜。
 海上都市ヴロールにあるジャスティス支部2階 団員宿泊施設 1号室。
 全部で5部屋あり、その中はベッドや調理場など、ここで暮らす団員のために造られたものだった。
 その1号室の部屋のベッドで先ほど気を失ったリディアが眠っている。そしてその隣には、レイナがリディアの右手を握りしめている。

 レイナ「リディアさん・・・・・・」

 レイナ、「どうか、無事でいて」と祈るかのように固く目を閉じる。

 ※ベッドで寝ているリディアを正面(=上から)見せる。

 リディア、まるで死人のように寝ている。

 ※どんどんリディアの顔をアップにし、徐々に画面が暗くなる。
 ※イベント終了。このままイベントが『リディアの夢』に移動。

■リディアの夢 聖地プレシャス 舞踏館<シーンNo.7-2>

 舞踏館。
 そこは、ダンスが終わり、パーティ会場へと変わっていた。
 壇上にはスーツを着た男性3名、女性1名がいる。各国の代表者だろうか。
 髭を生やし、紫のスーツを着た背の高い顔立ちの良い男(=グラッド・ウェヌス(当時40歳))が前へと出る。

男(グラッド・ウェヌス)「皆様、楽しんでおりますでしょうか。覇権戦争終結後、ペシィミズム地方が『平和への維持活動』として、国民が国民の手で助けあえる組織を創るということで発足したこの『ジャスティス』も10年の歳月を迎えることになりました。これも皆様が『平和』の名の下、国民のために必死に活動し、積み重ねた賜物だと思います。これからも20年、30年と、この組織が発展することを祈るとともに、祝杯をあげようではありませんか!」

 この会場に来た来賓者やジャスティス団員から大きな拍手や歓声が沸き起こる。

男「それでは、この場を借りて乾杯の音頭を・・・・・・」

 来賓者たちはジュースや酒が入っている、コップを手にする。

男「この先の未来の発展と平和を祈るとともに、乾杯!」

 男、右手に持っているコップを掲げる。

  会場「かんぱーい!!」

 会場にいる来賓者やジャスティス団員も「かんぱーい!!」とともに、コップを掲げる。
 その中にいる、あの8歳ぐらいの少女と、少女よりも8歳年上の少年と、そして、少女よりも1つ上で、髪をポニーテールで纏め、緑色の鮮やかなドレスを着た、おしとやかな少女が仲良くコップを掲げて、

  三人「かんぱ~い!」

 ゴクゴクゴクと、ジュースを飲む三人。

  三人「ぷふぁあ~」

そして、会場全体が拍手喝采。

男(グラッド・ウェヌス)「それでは、皆さん!ごゆっくりお楽しみ下さい!!」

 会場全体が食べたり、飲んだり、喋ったりと盛り上がる。
 三人も大人と混ざり合って食べ始める。

少女「ようし!がっつり食べるわよ~」

 少女、男のような豪快な食べ方をする。

少女「う~ん、おいしい~っ!」

 少女、食べながら、満足げな表情を浮かべる。
 そんな彼女に、少年執事が注意する。

少年執事「(落ち着かせるように)お嬢様、そんな豪快な食べ方だと、はしたないですよ」

 続けて、おしとやかな少女も

おしとやかな少女「そうですわ!ジャスティスを運営する公爵家の娘なのだから、節度を保った態度を振る舞わないといけませんわ!」

 少女、うんざりしながら、

  少女「いいじゃないのよ、もう~。身分なんてあたしには関係ないし~それよりも今日は楽しまないと損よ!よ~し!二人とも、食べ歩くわよ~!」

 少女、皿とフォークとナイフを持ちながら、落ち着きなく会場を動き回る。
 おしとやかな少女、呆れながら、

おしとやかな少女「はあ、しょうがないですわねぇ~」
少年執事「ははは、全くですね。でも、明るくて好奇心旺盛なとこが、お嬢様の良いところですから」
おしとやかな少女「そうですわね。でも、ワガママなところが玉にキズですけどね」
少年執事「ははは、仰る通りです。では、追いかけますか」
おしとやかな少女「そうですわね。イジけてしまいますからね」

 二人は少女が走っていった方向へ向かう。
 それを後ろから見つめるリディア。リディアの姿は、ここにいる人たちには見えない。

リディア(これは・・・・・・あの時の・・・・・・つづき?)

 リディア、首をかしげる。

リディア(こんな会場で、あの悪夢が起こるなんて、にわかに信じられないけど・・・・・・)

 リディア、少年執事とおしとやかな少女が、少女を探しに行く後ろ姿を見つめる。

リディア(とにかく、あの子たちのように探さなきゃ!)

 リディア、少女を探し始める。

 ※画面が暗くなる。

 リディア、会場内を走りまわったが、なかなか見つからない。
 彼女は右手で汗をぬぐいながら、

リディア(もう~どこに行ったのよ~)
少女(声のみ)「あっ!この中にはまだ入ってないわねぇ~ここにも何かあるのかな~?」
リディア(いた!)

 少女を見つけたリディア。
 会場の左端にある勝手口を見つめる少女。
 その後ろ姿を見つめるリディア。

  少女「よし!入ってみよっと!」

 扉を開ける少女。
 すると、扉のなかは光で溢れていた。

リディア((目を閉じながら)くっ!)

 眩しくて片目を閉じてしまう。
 リディアは光に飲み込まれていった・・・・・・。

 ※画面が真っ白になる。そして、イベントはそのまま『海上都市ヴロール ジャスティス支部2階 団員宿泊施設 1号室』へ移動。

■海上都市ヴロール ジャスティス支部2階 団員宿泊施設 1号室<シーンNo.7-3>

 朝。

リディア「ん」

 目が覚めるリディア。

リディア「ここは?」

 リディア、ベッドで彼女を見守るかのように、すやすやとうつ伏せで寝ているレイナに目を傾ける。

リディア「レイナ・・・・・・」

 リディア、レイナの頭をそっとなでる。
 扉の方からコンコン、音がする。

リディア「・・・・・・はい」
ルリ(声のみ)「おっ!ようやく目が覚めたみたいね」

 ガチャと扉を開けてルリが入ってくる。

リディア「ここは」
  ルリ「ヴロールのジャスティス支部よ」
リディア「そうだ。あたし、あの紙に書いていたものを読んだとたん、気をうしなって・・・・・・」
  ルリ「まったくよ~いきなり気を失って、ビックリしたんだから!」
リディア「すいません。迷惑かけて」
フェレル(声のみ)「まったくだ!ビビらせやがって!!」

 フェレルが入ってくる。

リディア「フェイ!」

 フェレル、心配そうに、

フェレル「もう、大丈夫なのか?」
リディア「うん。心配かけて、ごめん・・・・・・しっかし、これじゃあ、立ち上がれないわねえ~」

 寝ているレイナを見つめる三人。

  ルリ「ふふ。レイちゃん、ずっとリディアちゃんのことを心配してたもんねぇ~」
フェレル「リディアさんが目覚めるまでずっとここにいる!って、ずっと見守っていたからな」
リディア「そうだったんだ・・・・・・ありがと」
 レイナ「ん・・・・・・」

 目が覚めるレイナ。