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第五章二話 チェルグの決意

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「チェルグ!!梅沢さん!!」
剣術部隊の兵士達は二人の下に駆けつけた。
「ん・・・なん・・・で・・・・チェルグ・・・」
「わかってるでしょ。」
そう、サグはとっさに梅沢の銃を取り上げたおかげで銃口がそれたのだ。
「チェルグ!!」
「何をして」
西王は驚きながらもどこかホッとした顔を見せ、大橋は憎らしい顔をしてチェルグを見た。
「アメリカの犬が何をしている。」
「梅沢さんは何も悪くない。」
「じゃあ、お前が」
「確かに僕はスパイとしてこの部隊にもぐりこんだ。
しかし、誰一人疑う人はいなくて、皆とても優しくて、フィリピンに向かうときだって守ってくれて・・・・とてもうれしかった。
上の立場というだけで偉そうにしているんじゃなくて、部下のことを何時も大切にしていて心が温かくなった。
この人たちといると、本当にこの部隊の隊員じゃないかって思えた!!
本当だったらずっと一緒にいたかったけど、ばれっちゃたらもうイヤだよね。
皆、裏切ってごめんね。
僕・・・・死ぬから。」
サグは銃口を自分の頭に向けると
「僕もチェルグは仲間だって今でも思ってる!」
「僕だって!」
「俺も!!」
「俺だって!」
次々という剣術部隊にサグは驚きを隠せなかった。
「お前のその志、気に入った!」
「あぁ、お前はイタリア兵だ!アメリカ兵なんてここにはひとりもいない!」
なんと、今までのやり取りに感動した30連隊の兵士たちも賛同し始めた。
「お前ら・・・・」
歯軋りする大橋の肩をポンと叩くと西王は
「どうする?部下の信頼を裏切ってまでこいつを殺すか、一緒に行動するのか。」
すると大橋は銃を上に向けてバンと撃つと
「ええい!軟弱者どもめ、お前らそれでも大日本帝国軍人か!敵兵の肩を持つとはけしからん!」
すると部下である兵士達は睨みつけて
「もう、お前は俺達の上官ではない!」
そうだそうだと次々と大橋を追い詰めて
「上官に向かってその口答えはなんだ!」
バンと撃つと、堪忍袋の尾が切れたのか、次々と大橋を襲い掛かった。
ボロボロになった大橋を森の下り道に転がして、数日文の食料のみを与えた。
「俺達の勝利だ!!」
ワァァァァと嬉しいのか、大騒ぎをした。
「チェルグ!!」
源五郎はチェルグに抱きつくと
「チェルグはチェルグだからね!ずっと僕達の仲間だよ。」
「ヴェ・・・・・ヴェ~~~そうだね~~。」
「そうだよ!もう、ヘタな嘘つくんじゃないぞ!」
「本当、ヒヤヒヤさせんなよな。」
わいわいと群がりそのままのテンションで一日を過ごした。