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チャーリー&ティミー
チャーリー&ティミー
novelistID. 28694
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狐鋼色の思い出 真梨子編第3話更新

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「ゼェ・・・・・・ゼェ」
飛び起きる
顔がぐっしょりと汗でぬれた
溶けていく痛みがただ一つの思い出
あたしの名前は井上真梨子
ごく普通の女の子・・・・・・ではない
サイボーグだ
「遅れるぞ真梨子!」
げっ
今日は練習だった
「それからこのストラップつけてけ」
キツネのストラップ?さすがに小学生じゃないのに
「何か困ったときこのキーホルダーを引けば大丈夫だからさ」
何か困ったことって
ああこの人は古谷さん
科学者 引きこもり 恋人いなくて……まぁかっこいいのは認めるがタイプじゃない。
「真梨子誰に言ってんだ?」
「ん?何でもないよ 行ってきま〜す」
トーストを咥えて家を飛び出した

「ハッ!」
飛んできた球を打ち返す
さっきからなんか異質な目線を感じる
これは何?
「まけた?」
相手はすごすごと引き下がる
「あの監督?ちょっと調子悪いので帰ります」
あたしの言葉に監督は怪訝そうな表情を浮かべたが特に何か文句を言うわけでもなく「そうか」と言っただけだった。
すぐにあたしは荷物をまとめて下駄箱に向かう。
すると誰かがあたしを追いかけてきた。
あたしは足を止めて振り返った。
奈美だ。
「ちょっと真梨子どうしたの?」
「実は・・・・・」
そこまで言いかけてあたしは口をつぐんだ。
誰かに見られてる気がする・・・・・でも果たして誰に?分からない。
そんなことを言って果たして信じてもらえるだろうか。
「実は・・・・・・?」
「ううん。なんでもないの。今日は体調が悪いだけ」
あたしの言葉に奈美は怪訝そうな表情を浮かべた。
やっぱりこんな言葉じゃ納得出来ないよね。
「本当に体調が悪いだけなの?」
奈美が心配そうにつぶやく。
「うん。そうだよ」
奈美が何か言いかけたけどそれを聞く前にあたしは踵を返して靴を履き替える。
「じゃあね」
「うん・・・・・・じゃあまた明日・・・・・・」
ためらい気味な奈美の言葉が聞こえた。