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郷田三郎(G3)
郷田三郎(G3)
novelistID. 29622
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らくがき

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桜の夜(桜の宵)



 君が観たいと言うから
 夜の街を歩いた
 名もない公園には人気もなく
 宴の後のごみが残されていた
 盛りを過ぎた桜の花
 暗い街灯に浮かぶ
 君は強く腕を絡ませて
 綺麗ねと言った

 少し寒いねと言って
 僕の眼を見るから
 誰も見ていないのを確かめて
 甘い薫りの残る君を抱きしめた
 桜は今年もあたりまえに
 咲き誇り散ってゆく
 はらはらと舞う花びらを見て
 君は涙を流したね

 君の幸せを望むなら
 もう逢わない方が良いのだけど
 悲しむ君を見たくないから
 また見れると良いねという君に
 僕は頷いてしまう




※歌にしようと思った。
 こういうの好きじゃないんだけど。
 宵(よい)って読めない人多いよね。たぶん。
2015.04.04
<桜の夜(桜の宵)>
作品名:らくがき 作家名:郷田三郎(G3)