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CROSS 第13話 『帰投』

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 そのころ、ヘーゲルたちが残っている悪魔魂基地では、2機のエアリアルが発着しようとしていた。その近くで、ヘーゲルがCROSSの隊員たちに山口たちがの救出作戦についての説明をしていた。
 本隊が撤退した基地に今残っているのは、CROSSと従軍記者である犬走椛だけで、彼らがいる発着場以外は静寂に満ちていた。
「……以上が今回の作戦だ。救出地点には、凶暴で強い悪魔もいるだろうから注意するように」
「了解しました」
「では、出発する。搭乗しろ」
隊員たちが2機のエアリアルに分かれて次々に乗りこんでいく。
「ヘーゲル大尉、私はどっちに乗ればいいんですか?」
犬走椛がカメラを手にしたまま、ヘーゲルに尋ねた。
「そうですね。あっちの2号機に乗りこんでもらえますか? 1号機は、スペースに余裕があまり無いので」
「わかりました」
犬走椛はそう言うと、2号機のほうへ向かっていった。ちょうどその2号機に、佐世保と上社(中京都軍の上社の兄)が乗りこむところだった。その場面を、犬走椛は写真に収めて、1号機のほうも写真に収めていた。

 犬走椛が2号機のエアリアルに乗りこむと同時に1号機のエアリアルが離陸した。そして、2号機も離陸し、2機のエアリアルは救出地点に向かって猛スピードで飛んでいった。



 基地は無人となったが、霧を来させないようにするための風車は動き続けていた。しかし、もうすぐ基地の発電機が燃料切れで止まるるため、その風車もすぐに止まる。風車が止まった途端に、霧が基地を覆ってしまうことだろう……。